センバツLIVE! 全32校アンケート分析

部員16人、少数精鋭で挑むセンバツ 別海の選手たちの「身近な」夢

毎日新聞

21世紀枠で春夏通じて初となる甲子園切符を手にした部員16人の別海の選手 【貝塚太一撮影】

 3月18日に開幕する第96回選抜高校野球大会には全国から32校が出場します。多彩な個性を持つチームに大会前、主催者はアンケートを実施しました。回答内容には、チームの魅力や今どきの球児事情が詰まっています。

大半が幼少期からの顔見知り 強みは一体感

 部員わずか16人。北海道の別海は、21世紀枠で、1978年の創部以来初となる甲子園切符を手にした。チームによると、大半の選手が保育園、小学校時代からの顔見知り。そこに遠方からの選手が加わり、競争意識を促してきたという。主将へのアンケートからも少人数だからこその「一丸」のチームカラーがにじんだ。

 中道航太郎主将は、チーム自慢に「仲の良さ」「笑顔」を挙げた。一方で主将として苦労したり、悩んだりしたことについて「チームとして一丸になれなかったとき」と回答した。日ごろからチームの雰囲気を明るくするように心掛けており、幼少期から気心知れた仲間による一体感を強みにする。チームに実施したアンケートでも「チームワークが良く全員で戦う意識が強い」と特色をアピールした。

 別海町出身で、捕手としてチームを引っ張ってきた中道主将。野球を通じて学んだことに「一つの目標に向かって頑張る楽しさ」を挙げ、後輩にも「何事も全力で」と訴えた。今までで一番感動したシーンは「21世紀枠に選出していただいたとき」と回答し、春夏通じて初となる歴史的1ページを開いた喜びを込めた。

 少人数はハンディではない。少数精鋭で聖地初勝利に挑む。

農漁業関係が「将来の夢」2位

大会前に主催者が別海の選手16人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】

 酪農や農漁業が盛んで、センバツ出場決定時は、別海町に乳牛が人口の8倍いることでも話題になった。主催者が選手16人にアンケートしたところ、農業に関する職業に夢を膨らませている選手が多い。将来の夢として農漁業関係の仕事を挙げた選手が「スポーツ関係」に次いで2番目に多かったのは、他校にない特徴だ。

 農漁業関係の仕事を挙げたのは4人。日本一の生乳生産量を誇り、学校でも酪農を学ぶ専攻科がある。昨秋の正遊撃手の影山航大選手は、酪農家と具体的な回答を寄せた。影山選手と二遊間を組む千田涼太選手も、スポーツ関係の仕事などとの複数回答で、酪農を挙げた。中道主将の夢は漁師。農協職員という回答もあった。

 半数の8人が野球以外の他競技経験があり、水泳が5人で最も多かった。少数回答ではテニス、バスケットボール、バレーボール、剣道と多岐の競技にわたり、雪国らしく「スノーホッケー」(川上大翔選手)という回答もあった。

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