今季米国女子ツアーを主戦場とする日本人9人の強みとは 渋野日向子の初戦はいつ?

北村収

今季から本格参戦する稲見萌寧、吉田優利と西郷真央は正確性と粘り強さで勝負

今季から本格参戦する稲見萌寧(写真左)、吉田優利(写真中央)、西郷真央 【Photo by Getty Images】

 今年から参戦する稲見萌寧、吉田優利、西郷真央も日本女子ツアーのドライビングディスタンスで上位に入っておらず、飛ばし屋が多い米国ツアーでは飛距離で置いて行かれることが予想される。一方でショットの正確性やパッティング、そしてピンチでもパーセーブできる粘り強さは3人とも上位だ。

 吉田はリカバリー率(パーオンしないホールでパーかそれより良いスコアを獲得する率)が昨年の日本女子ツアーで1位。パーオンを逃してもパーを奪える粘り強さは、米国に行っても確実に強みになるだろう。また、西郷はパー3平均スコアが1位。稲見はトータルドライビング(ドライビングディスタンス順位とフェアウェイキープ率順位を合算した値)が1位と、それぞれの圧倒的な強みを日本女子ツアーで発揮していた。舞台を米国に移し挑む今シーズン、自分の強みをどこまで生かせるかが見どころの一つだ。

データは悪くない渋野日向子

課題を克服し、活躍を期待したい渋野日向子 【Photo by Oisin Keniry/R&A/R&A via Getty Images】

 昨年のポイントランキングで83位だった渋野日向子だが、データを見るとフェアウェイキープ率37位、平均パット数23位、バーディ数37位、イーグル数20位と悪くない数字が並んでいる。一方で気になる数字はパーオン率の92位で、2打目以降に課題を抱えている。

 昨年のポイントランキングで83位となり、80位までに与えられるフルシードは逃したが、100位までの“準シード”を得ているので、多くの試合での出場は可能。今シーズンは巻き返しをはかる。

渋野日向子の参戦は3月からか?日本人の出場予定(1月25日時点)

 1月25日に開幕する第2戦「LPGAドライブオン選手権」には、古江、畑岡、勝、稲見、西郷が出場予定。最終予選会を突破し今年がルーキーイヤーとなる西郷は、この試合からスタートすることになる。

 2月22日に開幕する第3戦「ホンダLPGAタイランド」には現在、古江、畑岡、笹生、西村の4名が出場予定。笹生、西村はこの試合が今年の初戦になりそうだ。2月29日に開幕する第4戦「HSBC女子世界選手権」は畑岡、稲見、古江、笹生、西村が出場予定だ。

 渋野は「ホンダLPGAタイランド」ではリザーブ30位、「HSBC女子世界選手権」ではリザーブ32位と推薦がもらえないと出場は難しい状況。今季の初戦はすでに出場予定となっている3月7日に開幕する第5戦の「ブルー・ベイLPGA」になる可能性が濃厚だ。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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