12月30日、競輪界の総決算「KEIRINグランプリ」が東京・立川競輪場で開催される。1着賞金は1億3000万円（副賞を含めると1億3700万円）。公営競技の選手・騎手が1レースで獲得できる賞金としては日本で最高額であり、まさにビッグドリームをかけた一発勝負が年の瀬に行われる。今回はこの注目レースの行方を評論家、元選手たちに予想してもらった。

プロフィール：
1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」（宝島社）でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も 手掛ける。

単騎組の中から一発
2車ライン3つに単騎3人。ただでさえ展開ぐちゃぐちゃとかスジ違い決着の多いグランプリだが、今年は輪をかけてややこしい。主導権は新山だろう。ただ早めの捲りが来ると佐藤慎がどれだけ頑張っても全部退けるのは難しい。一方で清水松浦は近況から強調しづらいし、脇本が中団から捲る展開だと古性は付いて来るだろうから配当が安くなる。そう考えていくと結局、好配当を目指すなら単騎3人で誰が買えるかという話になる。そこで◎山口。同じ単騎でも深谷あたりは単騎ガマシなどの思い切った手を打ってしまう可能性があるのに対し、山口は無駄死にになる競走はしないはず。道中を勝負権のある位置で脚を使わず立ち回り、2Cから一気に踏めば車券圏内は可能だ。ダービーのような立ち回りを期待したい。

買い目：
3連単 フォーメーション
6 ⇒ 1・2・3・9 ⇒ 1・2・3・9（12点）
2・3・9 ⇒ 6 ⇒ 1・2・3・9（9点）
2・3・9 ⇒ 1・2・3・9 ⇒ 6（9点）

予想印
◎6山口 拳矢
◯9脇本 雄太
▲2佐藤 慎太郎
△3松浦 悠士
×1古性 優作

プロフィール：
1960年生まれ。佐賀県武雄市出身。1979年デビュー（第43期）。通算535勝、高松宮記念杯競輪（GI）優勝2回、全日本選抜競輪（GI）優勝、GIII記念杯優勝49回の戦績を残し、中野浩一、井上茂徳とともに九州黄金時代を築いた競輪界のレジェンド。 ライバルは現日本競輪選手養成所所長の滝澤正光。その気迫あふれる姿から『闘将』の異名を冠し、全国のファンから親しまれ愛された。
2011年の引退後は、自転車競技連盟の理事として選手の強化育成の他、解説者やゲストとして競輪中継や番組にも出演している。

清水との好連携で松浦悠士が年末を締めくくる
オールスターで落車し肩甲骨骨折した3松浦だが、少しずつではあるが玉野G 3、競輪祭、別府G 3を見る限り調子を上げている。別府の最終日は落車をしたものの軽傷で問題ない。3松浦の前を任された7清水が前受けする8新山の3番手手をキープし自在に攻めれば3松浦が抜け出すと見た。実力ある6脇本、1古性の近畿コンビ、混戦になればスピード上位の9脇本が捲るし、9脇本次第で1古性が恵まれる。単騎で走る地元関東の4真杉の一発も魅力。

買い目：
3連単 フォーメーション
3 ⇒ 7 ⇒ 2・4・5（3点）
3 ⇒ 9 ⇒ 1・4・7（3点）
4 ⇒ 1・2・3 ⇒ 1・2・3・6（9点）

予想印
◎3松浦悠士
○7清水裕友
▲9脇本雄太
△1古性優作
×4真杉匠

プロフィール：
「オッズパーク杯ガールズグランプリ2021」を優勝。競輪選手を2022年5月に引退

冬が得意な清水選手と単騎勢に期待!
まずは、新山選手と佐藤選手の北勢は突っ張り先行の上を脇本選手と古性選手が行けるかどうか…というところが頭に浮かびました。そうなると前が不発でも自力を出せる古性選手は有力だと考えました。
でも中国勢の先頭を回る清水選手は立川が大大大得意！当日風が吹いて寒いなら中国ラインがそこに割って入ることができると思います…！
そして、単騎勢。
深谷選手はいつもラインの先頭で風を切るレースが多いので単騎でも思い切り行くのか…または他の選手の流れに乗っていくのか…どんな戦法を考えているのか楽しみです。
逆に真杉選手と山口選手は共に単騎でG1を獲っています。ラインがあれば先頭が風を切ってくれたり、逆に番手を固めてもらえたり…心強い部分があると思いますが、単騎の選手は誰の動きも気にせずに自由に走れるのが最大のメリットだと思います！
若い2人が自由に走れる時にどうするのか、個人的にそこも楽しみで仕方ないです！

買い目：
3連単 フォーメーション
7 ⇒ 1 ⇒ 4・3・6・5（4点）
1 ⇒ 7 ⇒ 4・3・6・5（4点）
1 ⇒ 4・6 ⇒ 4・6・9・7（6点）
7 ⇒ 3 ⇒ 1・4・6（3点）

予想印：
◎7 清水 裕友
〇1 古性 優作
▲4 眞杉 匠
△3 松浦 悠士
×6 山口 拳矢