“破天荒”なガンバ大阪は何が変わったのか? 守護神・東口が語るチームの復調とパナスタの魅力
2014年の加入後、ガンバ大阪の守護神としてチームを支える東口順昭 【ⓒGAMBA OSAKA】
試行錯誤の中でつかんだ流れ
(ダニエル)ポヤトス監督に変わってサッカーのスタイルもガラッと変わった中でシーズンの前半戦はいろいろ試しながらサッカーをやっていましたが、なかなか結果が出ていませんでした。ただ、試行錯誤の中で選手もつかむモノがあって、いい流れになってきましたよ。今はすごくいい噛み合い方をしてきましたし、ピッチに立っていても楽しいですね。
――2014年の加入以降、これまでは不動の守護神としてゴールマウスを守ってきました。今季序盤、ポジション争いがあった中で意識して取り組んできたことを教えてください。
自分が試合に出たら、どういうふうにプレーしようかと常にイメージしていましたし、本当に強い気持ちを切らさずにやっていましたね。チームがうまく回るようにということと、どうしたらチームが強くなるのか、僕自身がいい影響を与えられるのかというのは意識しつつも、コンディションを落とさないように取り組んでいました。ただ、特別な取り組みはしていないです。今まで試合に出ていた時も、常にもっとうまくなれるようにやってきましたし、試合に出る出ないはあまり関係なく、練習にしっかりと取り組めていました。
――8月上旬まではリーグ戦8戦無敗もあり、チームの状況は上向きだと思います。復調の要因はどんなところにあると考えていますか?
リーグ戦の前半戦でうまくいったところと、うまくいかなかったところの修正について、選手たちがピッチ上でどれだけ見せられるかというバランスが取れていた8試合でした。パスをつなぐだけではアカンし、前に蹴るだけでもアカン。そこの使い分けがうまくいっていました。それに加えて、単純に相手より走るとか1対1の戦いで負けないとか、細かいところもチームにいい流れをもたらしたと思います。
――単に結果が出ているだけでなく、最近の試合ではかつてガンバ大阪が得意としていた魅せる攻撃を披露する時間帯も増えてきたように思います。GKとして最後尾から試合を見る東口選手が感じるチームの進化を教えてください。
自分たちのDFラインから攻撃を組み立てて、相手のプレスを一つ剥がせたら、相手のゴール前まで攻め込んでいけるシーンはすごく増えましたし、圧倒的にシュートの数も増えてきました。そこはガンバが変わった点ですね。後ろから見ていても手応えを感じます。いい時間帯には、皆が相手のゴールに向かって走っていますし、「何かが起きそう」というスタジアムの空気感は、観戦に来られる方にも伝わるんじゃないかなと思います。
――東口選手といえば、Jリーグを代表するシュートストップが武器ですが、攻撃の一歩目としてキックやスローでも魅せています。攻撃面でGKとして意識することを教えてください。
後ろからパスをつないで相手を剥がしていければ一番いいですし、僕も常にアシストは狙っていますよ(笑)。アシストにならなくても、早く前にボールを送り込むポイントが見つかれば、どんどん出したいと思うので、守備だけじゃないGKのプレーも見てほしいですね。僕らのゴール前から、相手のゴール前まで行くスピード感も今季上がってきたポイントですし、一瞬も目を離さずにプレーを見てもらいたいです。