頂への挑戦 負け続けた末につかんだ「勝者」の思考法

川田将雅の分岐点になった一言 調教師から言われた「お前が乗ると馬が壊れる」の意味

川田将雅
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松田博資調教師 【写真は共同】

 マカヒキでの日本ダービー制覇やラヴズオンリーユーでのブリーダーズカップ フィリー&メアターフ勝利など数々のG1レースを制してきた、日本を代表するジョッキー・川田将雅。
 2022年には最多勝利・最高勝率・最多賞金獲得の三冠を実現し、史上4人目となる「騎手大賞」を獲得。9年ぶりの「JRA生え抜きリーディングジョッキー」となった。
 その活躍の原動力といえる負け続けた末につかんだ「思考法」を綴った書籍『頂への挑戦 負け続けた末につかんだ「勝者」の思考法』(KADOKAWA)の一部を抜粋して公開します。

騎手人生を変えたひと言──「お前が乗ると馬が壊れる」

 少し時をさかのぼり、ハープスターに出会う数年前の話です。僕が騎乗スタイルを根本から見直す、大きな大きなきっかけがありました。

 それは、ある年の松田博資(ひろよし)厩舎の忘年会での出来事でした。みんなで楽しくお酒を飲んでいる席で、松田先生が突然、僕にこう言ったのです。

「近藤利一(りいち)オーナーがお前を指名するから乗せているけど、近藤オーナー以外の馬には、お前は乗せへん。お前が乗ると馬が壊れる。うちの馬は、そういうふうには作ってないねん」
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