Bリーグ公認アナリスト・佐々木クリスが3年ぶりに開催のオールスターを解説 「普段見られないプレーを楽しんでください」

各コンテストに若手の対決など、まだまだ見どころ満載

日本代表の吉井裕鷹(左)は「RISING STARS」の一員としてオールスターに参加 【©B.LEAGUE】

――各コンテストで注目している点はありますか?

佐々木 僕は今年もダンクコンテストの審査員をさせていただきます。個人的には初出場のマックス・ヒサタケ選手(青森ワッツ)がすごく楽しみですし、初めて見るファンの方はガードのコー・フリッピン選手(琉球ゴールデンキングス)が床からどれくらい飛んでいるのかに注目してもらいたいです。スキルズチャレンジは須藤春輝選手(琉球U18)も含めて誰にでも優勝のチャンスがあると思います。NBAでも見ていて思うのは、パスでつまずかないことと、3ポイントシュートを一発で決めきれるかがポイントです。当日のコンディションも大きく影響するので、誰が勝ってもおかしくありません。

――スリーポイントコンテストはいかがですか?

佐々木 まずは制限時間内にしっかりと打ち切ることが大事です。金丸晃輔選手(三遠)が最有力候補だと思いますが、今季はコンディション面で苦しんでいるので彼の牙城が崩れる可能性はあります。個人的には橋本竜馬選手(北海道)が今シーズン調子がいいですし、あまりジャンプせずにテンポよく打てると思うのでチャンスがあるのではと予想しています。

――今年は「B.LEAGUE ASIA RISING STAR GAME」と「B.LEAGUE U18 ALL-STAR GAME」が初開催されます。

佐々木 そうですね。僕もすごく楽しみにしていますし、「B.LEAGUE ASIA RISING STAR GAME」に関してはBリーグのさらなるグローバル化に向けても、現在アジア特別枠でプレーしている選手たちの力が欠かせません。特にフィリピンは国民の半数以上が日常的にバスケ情報をチェックしているような国なので、そういった場所でよりBリーグの認知度が盛んになっていくためには今回のイベントはすごくインパクトのある取り組みだと思いますね。

――ASIA ALL-STARSのメンバーで注目する選手はいますか?

佐々木 華がある選手がたくさんいますけど、やはりラベナ兄弟(サーディ・ラベナ/三遠ネオフェニックス、キーファー・ラベナ/滋賀レイクス)は注目を集めると思います。キーファー選手は八村塁選手(ワシントン・ウィザーズ)と並ぶジョーダンブランドの契約選手です。世界的なブランドが指名する選手が出場するということも、ファンの皆さんにはぜひ注目してほしいです。アジア枠の選手の中では個人的にドワイト・ラモス選手(レバンガ北海道)が最も総合力が高いと思っているのですが、コンディション不良により欠場となってしまい少し残念ではあります。

――RISING STARSの方はいかがでしょうか?

佐々木 昨年、吉井裕鷹選手(アルバルク東京)と井上宗一郎選手(サンロッカーズ渋谷)は日本代表に選ばれましたが、所属クラブではなかなかプレータイムが得られていません。ですので、オールスターではありますが鼻息を荒くしてプレーしてもいいのでは、と感じています。特に吉井選手はどんどん走れてお祭りムードが好きそうなタイプですので、チームにぜひ発破をかけてもらいたいです。反対に八村阿蓮選手(群馬クレインサンダーズ)は今季プレータイムが増えているので、ASIA ALL-STARS相手にどんなパフォーマンスを披露してくれるかも非常に楽しみです。あとは、杉本天昇選手(新潟アルビレックスBB)や川真田紘也(滋賀)など、高いポテンシャルを秘める選手が今以上に認知度を挙げるイベントになることを願っています。

――「B.LEAGUE U18 ALL-STAR GAME」では、日本の将来を担う選手たちがプレーします。

佐々木 今シーズンは内藤耀悠選手(北海道)と今西優斗選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)が立て続けにB1最年少出場記録を更新しましたが、彼ら以外にもどんな選手たちが育っているのかを見るのがすごく楽しみです。今まで主流だった部活動ではなく、U15・U18のユースチームでプレーしていることで今回のような機会を得られたわけですから、出場する子どもたちには先陣を切って体感してもらい、新しい時代を切り開いてほしいですね。一人ひとりのハツラツとしたプレーを期待しています。

――ありがとうございました。ぜひファンの皆さんはオールスターの2日間を楽しんでください。

(構成/バスケットボールキング編集部)

佐々木クリス(ささき・くりす)

【(C)ボイスワークス】

日本人の父とアメリカ人の母の間にニューヨークで生まれ4歳から東京で育つ。野球少年だったが、14歳の時に観たNBA中継がきっかけでバスケットボールに転向。青山学院大学時代はインカレ優勝を経験。30歳でbjリーグに挑戦し2年間プロバスケットボール選手として活躍。現役引退後はBリーグ関連番組や試合中継で解説を担当。2017-18シーズンよりB.LEAGUE公認アナリストとしても活動を続ける。

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著者プロフィール

日本バスケを盛り上げよう! 2016年に生まれたプロバスケットボールリーグ、「Bリーグ」と時を同じくして立ち上がった、日本バスケの魅力を伝えるバスケットボール専門サイト。男女日本代表、NBA、高校バスケもアツくフォローしています。

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