台湾勢と抜群の相性 サイペイイン上昇急

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

リゾートトラスト レディス  メイプルポイントゴルフクラブ(山梨県)第1日

 まさに吉兆だった。サイペイインが3連続を含む6バーディー、ノーボギーの66をマーク。今季2勝目へ向け、好スタートを切った。フェアウェイ、グリーンともにアンジュレーションに富んだコースを見事に攻略し、完ぺきなプレーを展開。それでも、「グリーンが難しい」と話し、「第1打、第2打が良かったからですよ」と満面の笑みをたたえた。

 よほど、調子がいいのだろう。悔しそうに、「スコアをあと2つは伸ばせたかもしれない。6番の2.5メートル、17番は3.5メートルあったけど、すごく惜しいバーディーパットでしたからね」とも。

 第2戦、明治安田生命レディス ヨコハマタイヤで念願のJLPGAツアー初優勝を飾った。しかし、それ以降は4戦連続で予選落ち。これはいただけない。「安心したわけではないけど、ショットが不安定でした」と話す。復調のきっかけをつかんだのは前週、ブリヂストンレディス最終日のペアリングだ。

 「(申)ジエさん、稲見(萌寧)さんのプレーからヒントを得た。お二人はショットメーカーです。クラブを気持ち良く振っていた。見ているこちらまでイメージが良くなって、調子が急上昇。本当にありがたい」と、感謝感激ーといった様子である。初優勝後以来、初めてトップ10フィニッシュ。上昇機運に乗った。

 さらに、もうひとつ。「きのうのプロアマ大会、優勝できました。ご一緒したゲスト、アマチュアの方がオークモントGCのクラブチャンピオン。1Wで290ヤードも飛ばします。見ていて気持ちがいい。プロの私がいうのもおかしいけど、本当に勉強になりました。でも、ボールが飛びすぎて、狙いどころが私とは違いすぎる。きょうのスコアは皆さんのおかげです」と、控えめで人の良さを表すメッセージを加えている。

 今大会は第30回の節目。同郷・台湾の曽秀鳳、呉明月、テレサ・ルーら、歴代のチャンピオンの顔写真が、1番ティーイングエリア脇へ飾られていた。スタート直前、敬意を表して、「元気になりました」。

 そして、当コース開催は過去5回で、そのうちの3回が台湾勢という相性の良さだ。「(なぜ強いのか)こればかりは、わからない。謎です」と、首をひねった。ただし、17年大会で4位タイ。それも第1、2日と首位をキープしたデータがある。熱烈歓迎のメイプルポイントを生かせるか。残り54ホールの勝負へ向け、表情が引き締まった。

(鈴木 孝之)
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