打順別・最強打者は誰だ!?<1番打者編>

1巡目指名は現役、それともレジェンド!? 谷繁元信と岩本勉が「1番打者ドラフト」開催!

柴山高宏(スリーライト)

谷繁を唸らせた緒方孝市の“足”

95年から97年まで3年連続で盗塁王に輝いた緒方孝市 【写真は共同】

 谷繁は2巡目に緒方孝市を指名した。86年、鳥栖高からドラフト3位で広島に入団。全盛期の緒方は前述の山田、松井同様に、走攻守の三拍子が揃った選手で、95年から97年にかけて、3年連続で盗塁王を獲得。この間の盗塁数は146、盗塁死は26で、84.9%という高い盗塁成功率を誇った。また、95年から99年まで、5年連続でゴールデングラブ賞に輝き、99年は初の3割30本(打率.305、36本塁打)に到達した。

「キャッチャーは走られたとき、ボールを捕った瞬間にランナーの位置を確認して、いける(刺せる)か無理かは大体わかる。でも、緒方さんはアウトにできると思ってボールを(二塁に)投げているのに、セーフになる。スタートしてから二塁ベースに着くまで、最後まで加速しているようなイメージ」

 谷繁は全盛期の緒方の足をこう評価する。

歴代2位タイの先頭打者本塁打のシーズン記録を持つデューシー 【写真は共同】

 岩本は2巡目に元チームメイトのロブ・デューシーを指名するという、通好みのチョイスを見せた。95年、96年に日本ハムに在籍したデューシーの通算成績は、打率.248、211安打、51本塁打、長打率.491、出塁率.357。95年の来日当初は3番か5番を任されていたが、7月以降は1番を打つことが増え、翌96年にはチーム最多となる100試合に1番打者として出場。打率は低かったが選球眼が良く、96年には86四球を選び、出塁率.373をマークしている。

 岩本は「向こう意気が強く、バットの出が良い選手。彼がガツンと景気の良い一発を打つことで打線が盛り上がった」と振り返る。デューシーは96年に8本の先頭打者本塁打を打つのだが、これは歴代2位タイのシーズン記録(1位は高橋由伸が07年にマークした9本)だ。

 谷繁が「ケンカっ早い」というように、デューシーは95年、塁審への暴言や乱闘騒ぎでシーズン3度の退場処分を受けた。記録以上に、ファンの記憶に残る選手だった。

本稿は第2回、第3回と続く。注目のイチローは何巡目に指名されるか? 【写真:Getty Images】

 番組はこの後、第2回(3巡目・4巡目編)、第3回(5巡目編)へと続いていく。福本豊、真弓明信、イチロー、赤星憲広、高橋由伸、秋山翔吾、大谷翔平ら未指名の大物選手たちは、果たして何巡目に指名されるのか。谷繁と岩本の指名の重複はあるのか。続きは番組をチェックしてほしい。

 また、4月25日に配信された「袴田彩会の野球を語らナイト」では、ゲストの斉藤和巳が「現役時代に対戦してイヤだった1番打者」を5人選出している。見逃し配信を行っているので、斉藤和巳同様に、お菓子を片手に気軽に楽しんでもらいたい。

(動画編集:井上祐太、企画構成:スリーライト)

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