ベティス快進撃の秘密は? ポルトガル代表MFウィリアム・カルバーリョ「監督の存在は大きい」

工藤拓

成功は選手たちと監督の努力の成果

カルバーリョが明かすベティスが好調を維持する要因は? 【写真提供:ラ・リーガ】

――コパ・デル・レイのセビージャ戦では素晴らしいフィードでカナレスの決勝ゴールをアシストした。レアル・ソシエダとの準々決勝に向けての意気込みを(中国)

 難しい試合になるとみなが理解している。敵地での戦いになるけど、これまでの自分たちの戦いぶりと自分たちのプレーには自信がある。謙虚さを持って、でも自分たちができることに自信を持って勝ちに行くつもりだ(※ベティスはレアル・ソシエダに4-0で勝利して準決勝進出)。

――ELで対戦するゼニトの印象は?(ロシア)

 難しい試合になる。敵地で行われる第1戦は、ここセビージャでは不慣れな寒さにも耐えなければならない。でも勝ちに行くつもりだよ。手強い相手であることは分かっているけど、自分たちには勝てる力があると思っている。

――ベティスが3つのコンペティションすべてで快進撃を遂げている要因は? ロッカールームでは他の選手とよく話しているのか?(香港)

 ベティスの成功は選手たちと監督が行ってきた努力の成果であると同時に、いつだってチームを支えてくれるファンのおかげでもある。自分はよくしゃべる方ではないけど、誰とでも話はするよ。

――ベティスのロッカールーム特有のルーティーンはあるか。この冬イタリアに移籍した元同僚ナニとの間に何かエピソードはあるか?(イタリア)

 個人的に、ピッチに入る時に必ず行っているルーティーンはあるよ。ナニは自分がスポルティングでプレーし始めた頃、すでにトップチームで活躍していたんだ。素晴らしいチームメートであり、良き友人だよ。

――レアル・マドリーやマンチェスター・ユナイテッドの興味が報じられている代表の同僚ルベン・ネベスについて、ビッグクラブで成功できるポテンシャルがあると思うか?(タイ)

 あるよ。ルベンは若く、大きな才能を持つ選手だ。今季終了後には間違いなくビッグクラブに行くだろうね。素晴らしいパフォーマンスを見せているから。代表でも自分たちにとって重要な選手だ。

――ベティスの選手たちが移籍市場で話題になっている。それらの噂をどう捉えているか?(イタリア)

 多くのクラブに求められることは選手にとって良いこと。良い仕事ができている証だけど、自分は気にしていない。ベティスが素晴らしいシーズンを全うできるよう、これまで通り良い仕事をし続けることしか考えていないよ。

――ベティスの同僚ナビル・フェキルとはプレーしやすいか?(フランス)

 そうだね、彼とは仲良くしているよ。ナビルのような選手がチームにいれば、誰だって楽にプレーできる。試合中は溢れる自信を周囲に伝染させてくれるし、ボールを持てば誰も真似できないようなプレーを見せてくれる。選手もファンもクラブの人々も、みんなが彼には満足しているよ。

――明日(1月29日)ベンフィカとのリーグカップ決勝に臨む古巣スポルティングの印象は? 今季タイトルを獲得できると思うか?(ポルトガル)

 もちろんスポルティングのことはフォローしていて、明日はライバルのベンフィカに勝ってくれると期待している。ルベン・アモリム監督はいいチームを作っている。国内リーグは少々難しい状況にあるけど、最終的には優勝できると思っている(※リーグカップ決勝はスポルティングが2-1でベンフィカに勝利して優勝)。若く才能豊かな選手がそろっているし、監督も優秀だからね。

もう一度W杯の舞台へ

13年にポルトガル代表デビューを果たしたが、直近では思うように出番を得られていない。ここから巻き返しを図れるか 【Getty Images】

――好調を維持しているだけに、ポルトガル代表で出番が少ないことをどう捉えているか?(フランス)

 確かに前回の代表戦では少ししかプレーすることができなかったけど、代表に招集され続けているのはクラブで良い仕事ができている証拠。今後も続けていくだけさ。多くの出番を得られるかどうかは監督次第だけど、自分は常にチームの力になりたいと思っているよ。

――代表チームの同僚であるロナウドの印象は? ロナウドはEURO2016の決勝では負傷交代した後、ベンチで監督のように指示を出していたが、良い監督になると思うか?(香港)

 EURO決勝でのクリスティアーノの負傷交代は自分たちにとって大きな痛手だった。でも自分たちは結束をさらに強め、素晴らしい試合をしてタイトルを勝ち取ることができた。代表でクリスティアーノとロッカールームを共有できる自分は幸せ者だよ。

――これまでEUROやネーションズリーグといったビッグタイトルを獲得してきたが、引退までに成し遂げたい目標は何か?(日本)

 個人的な目標はベティスで素晴らしいシーズンを全うすること。あらゆる選手が望んでいるように、タイトルを獲得することも自分の目標だ。そして今季終了後には、ポルトガル代表の一員としてもう一度ワールドカップ(W杯)に出場すること。それだけさ。

――ポルトガルはW杯予選プレーオフ準決勝でトルコと対戦し、決勝でイタリアと当たる可能性がある(中国)

 極めて困難な2試合になるだろうね。まずはトルコ戦に集中しなければならない。どちらも難しい相手だけど、トルコにもイタリアにも勝てると信じている。ポルトガルには質の高い選手が揃っている。もちろんW杯の出場権を勝ち取るためには、選手個々が最高のパフォーマンスを発揮する必要があるけどね。

――マヌエル・ペジェグリーニとフェルナンド・サントス。経験豊富な2人の指揮官はどのようなメソッドを用いてチームを作り、選手たちをモチベートしているのか?(ポーランド)

 2人とも経験豊富な素晴らしい監督だ。タイプは少々異なるけど、選手として2人からは多くを学んできたし、これからも学んでいきたいと思っている。

2/2ページ

著者プロフィール

東京生まれの神奈川育ち。桐光学園高‐早稲田大学文学部卒。幼稚園のクラブでボールを蹴りはじめ、大学時代よりフットボールライターを志す。2006年よりバルセロナ在住。現在はサッカーを中心に欧州のスポーツ取材に奔走しつつ、執筆、翻訳活動を続けている。生涯現役を目標にプレーも継続。自身が立ち上げたバルセロナのフットサルチームは活動10周年を迎えた。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント