ともやん(YouTuber)×米須玲音 2人のバスケスターが語るウインターカップ

青木美帆

体幹トレーニングをすればシュートが入るようになる!?

近畿大学付属高校出身のともやんもウインターカップ出場経験があり高3年次にはベスト8に 【撮影:小林学】

とも あと、米須くんと言えば体幹の強さ! 高校時代は体幹トレーニングにすごく力を入れていたって聞いたことがあるんやけど。

米須 そうですね。東山自体が体幹トレーニングに力を入れていたし、自分でもかなり追い込んでました。

とも じつは僕も高校時代、めちゃめちゃ体幹しててん。朝は毎日15分、練習の合間に1分、何なら試合中にもやってたくらい。体幹だけで高校3年間頑張ったみたいな(笑)。大きい筋肉と違って表に見えないし地味だからやりたがらない人も多いと思うけれど、絶対にやったほうがいいと思うで。

米須 僕が感じるのは、軸の安定です。体幹を鍛えればシュートが入ると言っても過言ではないと思うので。

とも おぉ〜!

米須 なのでやったほうがいいと思います。

とも みんな、ちゃんと読んだ? この原稿を読み終わったらすぐに体幹しましょう(笑)。

米須 ポイントは、ただ回数や時間をこなすんじゃなくて自分を追い込むことですね。きつくなってくるとお尻が上がったり足が曲がったりしてくるけれど、それをぐっと耐える。どこを鍛えてられているのかを意識しながら取り組むことも大切です。

とも 大学の試合の映像を見たけど、ディフェンスの体の当たりもすごく強くなったね。

米須 大学に入ってウエイトトレーニングを本格的に始めました。でも、他の人に比べると大きな筋肉がつきにくいみたいなので、並行して体幹もしっかり鍛えてます。

とも ゴール下でポストアップされてもかなり耐えられてたよなあ。パっと見細いのにあれだけ戦えるのは、体の使い方がうまいからというのもあると思うねん。

米須 うーん、そうですかね……。

とも たぶん自分でも無意識なんやろうなあ。ごついけれど、当たってもあんまり強くないって感じる選手っていない?

米須 ああ、いますね。

とも それ、米須くんが体の使い方がうまいからやと思うわ。ぶつかる瞬間の体の使い方とか、当たり方とか。昔からスレンダーな体形やし、きっと自然に身についてるんやろうね。

米須玲音が注目している今年の出場チームと選手は?

今年から日大に進学した米須にとってウインターカップは「とにかく楽しい」舞台だった 【撮影:小林学】

とも 今年もいよいよウインターカップの季節やけど、高校バスケはチェックしてる?

米須 自分のことで忙しいのでそれほど追いかけてるわけじゃないんですけど、男子は少し映像を見てます。

とも ずばり、注目のチームは?

米須 男子しかわからないんですけど、インターハイの決勝を見て、中部大第一は各ポジションにいい選手がそろっていて強いなって思いました。仙台大明成は、夏は準決勝で負けてるけど、毎年ウインターカップに仕上げてくるチームだから怖いですよね。勝ち上がれば準決勝で中部大第一と当たると思うので、そこは自分的にも注目しています。母校の東山は予選で洛南に負けたけど、組み合わせ的にはチャンスがあると思うので、大会までにしっかり調子を上げていってほしいです。

とも 注目している選手はいる?

米須 福岡大大濠の岩下准平くんですかね。去年のウインターカップはケガで出られなかったけれど、1年生のときからスタートでプレーしていて、オフェンスでもディフェンスでも何でもできる。対戦したことはないけど、たぶん自分の苦手なタイプなので、今後もできればやりたくない選手の一人です(笑)。

とも うわ、言おうとしたことを全部言われてしまった(笑)。ウインターカップではきっと派手に活躍するやろうな。あとはド定番で仙台大明成の山崎一渉くん。去年より体も大きくなっているみたいだし、今年はどれだけ成長しているか楽しみやね。

――ともやんさん、女子の注目選手は?

とも 個人的に楽しみなのは札幌山の手の森岡ほのかさんです。去年、1年生なのにキャプ テンをやっていて、プレーも去年まで中学生だったと思えないくらいすごかった。桜花学園の朝比奈あずささんは器用なプレーが印象に残ってますね。留学生のセンターを相手にどんなプレーをするかが楽しみです。

ともやんと米須玲音から夢の舞台に挑む選手たちへ

――お二人にとって、ウインターカップはどんな場所でしたか?

とも 自信がついた場所かな。うまくいかないときもあったけど、それでも自分を信じてがんばってきたら、最後に創部初のベスト8っていうすごい結果が出たので。ウインターカップで得た自信があったからこそ「別の道でも信じれば絶対成功できる」って思えて、こうやってバスケと関係ない分野でもいろいろ挑戦できているんだと思います。

米須 うーん、とにかく楽しいってことしか思い浮かばないんですけど……。

とも 八村塁くんも、ウインターカップの優勝インタビューで「バスケは楽しいです」って言ってたなあ。

米須 あの舞台でプレーできるというだけで、勝っても負けても全部が楽しかったです。あとは、素の自分を出せる場所だとも感じました。

とも おぉ〜いいこと言うなあ〜。

――最後に、出場選手たちにエールをお願いします。

米須 3年生は集大成として全力で楽しんでほしいですね。1、2年生は大会を通してたくさんの経験を積んで、次のステップで生かしてほしいです。

とも ウインターカップって、じつは終わりの場所やなくて始まりの場所なんやと思う。卒業後もプレーを続ける人も、ここで競技生活に一区切りをつける人も、この大会で次の挑戦につながるきっかけを手に入れてもらいたいなと思います。

プロフィール

ともやん
YouTuberユニット「Lazy Lie Crazy(レイクレ)」のメンバー。近畿大学附属高校のバスケ部出身で高校3年次にはポイントガードとしてウインターカップに出場し、ベスト8の成績を収めた。個人チャンネルではバスケYouTuberとしても活動。華麗なドリブルテクニックで中高生から絶大な支持を集めている。

米須玲音(よねす・れおと)
2003年1月14日生まれ、長崎県出身。卓越した技術とパスセンスを誇るポイントガード。昨年のウインターカップ決勝では東山高校の主将として仙台大学附属明成高校と歴史に残る名勝負を演じた。今年の春には川崎ブレイブサンダースの特別指定選手としてプレー。卒業後は日本大学に進学し、プロ入りを目指している。

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著者プロフィール

早稲田大学第二文学部卒。大学時代より国内バスケットの取材活動を開始。中高生向けバスケット雑誌の編集部を経て、現在はフリーのエディター&ライターとして活動中。

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