うわさのピラミッド型焚き火台。斬新設計に裏打ちされた機能性とは?

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【Photo/Mai Tanaka】

様々なメーカーから発売されている焚き火台。ソロ向けやファミリーサイズ、ウルトラライト系やアイアン系など用途や種類も多岐に渡るため、選ぶのも一苦労する。そんななか、新進気鋭のガレージブランド「pronodoors(プロノドアズ)」から注目すべき焚き火台がリリースされた。

以前こちらの記事でも紹介し大きな話題を読んだうわさの焚き火台を、実際にフィールドで使ってスペックや使い心地を検証してみた。

※リンク先は外部サイトの場合があります

軽くてタフで良く燃えるとうわさの焚き火台。

FIRE STATER ¥20680 【Photo/Mai Tanaka】

まずはおさらいしたい。アウトドアというよりサーフイメージの強い湘南という地で産声をあげたプロノドアズ。

ブランドとしてデビュー作となるこの焚き火台「ファイヤースターター」は、ファミリーで使用できるサイズにも関わらず軽量な上に高い耐久性を持ち、さらにコンパクトに収納できるという優れモノなのだ。また、このピラミッドのような独特の台型フォルムは燃焼効率が良く、風にも強いというメリットも◎

スペックもすごいがルックスにも注目したい。ここのところ焚き火台の主流だった無骨な雰囲気はあまりなく、ミニマムでソリッドなデザインはどこか近未来的でもある。

【スペック】
・使用サイズ:53×53cm
・重さ:1400g
・耐荷重:15kg
・収納サイズ:38×38cm
・素材:ステンレス

見た目よりもシンプルな構造で組み立てラクラク。

【Photo/Mai Tanaka】

収納時は平たくなり、かさばらないので車載や持ち運びが楽チン。専用のトートもついているうえ、開閉部はマジックテープがびっしりついているため、使用後に焚き火台に付着した灰などが落ちる心配もなさそうだ。

【Photo/Mai Tanaka】

ファイヤースターターの本体は脚、風防、メッシュ、五徳の4種類からなる。コンパクト設計な分、パーツが多いので、初めての設営には少し手間取りそうだ。

【Photo/Mai Tanaka】

最初にメッシュの火床に脚を通してドッキングしていく。

四隅のグロメットに脚を2本通したら、足についているフレームにもう片方の先端を差し込む。ちなみにメッシュの四隅にブランドロゴが入っている方が表面となるが、裏側を使っても問題ない。

【Photo/Mai Tanaka】

この時、脚についたフレームがしっかりグロメットに密着した状態じゃないと正しくセットされないので注意が必要だ。組み立てる時は地面に置いて、メッシュ部分を持ちながら接続するのがコツ。

【Photo/Mai Tanaka】

脚を4本全て接続したらほぼ完成。フレームにはスッと入るので、うまく入れられない時はメッシュとフレームエンドがちゃんと密着いるか確認しよう。また、4本目の脚を通す際には、全体にテンションがかかっているため少し力が必要だ。

【Photo/Mai Tanaka】

一度セットしてしまえばこんな持ち方をしても崩れることがないほどハリがあり、想像以上に安定感がある。

台形の足の角度が計算し尽くされているため、メッシュにしっかりテンションがかかって抜け落ちたりしない設計になっているのだ。

【Photo/Mai Tanaka】

脚をセットし終えたら風貌をフレームに引っ掛け、最後に五徳を乗せれば完成。焚き火だけなら五徳は乗せずにフレームに引っ掛けておくこともできるのでなくす心配もなく、無風なら風防を外して視認性を上げることも可能だ。

ちなみに開封から完成まで、1分もかからずにできてしまった。パーツを並べてみた時に受けた難しそうな印象とは裏腹に、直感的に次々と組み立てることができた。キャンプビギナーでもそれほど時間はかからないだろう。

ただし、メッシュに脚を通していく段階ではちょっとしたコツや力がいるので、説明なしに人に設営を依頼するのはおすすめしない。

燃焼効率の良さの秘密は、ユニークな形状にあり!

【Photo/Mai Tanaka】

このファイヤースターターの最大の特徴は、薪を立体的に組み上げられるピラミッド型の構造だろう。

逆三角形や平たい形だと難しいが、上に向かって口をすぼめるような形でフレームが四方に渡されているため、フレームに立てかけるように薪を上から差し込んでいけば、自然に高さのある立体的な組み方になるのだ。

【Photo/Mai Tanaka】

実際に着火してみると、その燃焼効率の良さには驚きを覚えるほどだ。

メッシュから取り込んだ空気を風防が逃すことなく捉え、上昇気流を生んで燃えやすくなっているというわけだ。風防にも空気を取り込む穴が空いているので着火も早い。

【Photo/Mai Tanaka】

この手のタイプの焚き火台で一番ネックなのが火床の耐久性の低さだ。しばらく使っていると穴が空いてしまって買い替えなければいけない、なんてよくある話だが、このファイヤースターターに至っては一味違う。

メッシュの一本一本の線が太く目が詰まっているので、耐久性がグンと上がっているのだ。現状国内にあるメッシュでは最強のタフネスを誇る仕様になっている。その代わりに、丸めたり折り曲げたりすることはできないので要注意。

かゆいところに手が届く、スタイリッシュな風防。

【Photo/Mai Tanaka】

プレート状の風防もこの焚き火台において重要なパーツだ。フレームに引っ掛けってあるだけなので、着脱は簡単。対にセットするだけでなく、風向きによってはL字型にして風を逃すこともできる。風防とメッシュはドッキングされていないので、大きい薪もくべることも出来るぞ。

【Photo/Mai Tanaka】

焚き火の最中に風向きが変わってしまうなんてよくあること。そんなときにもサっと風防の位置をチェンジできるのは嬉しい限り。

グローブをはめたまま着脱ができるようにプレート下部には隙間を設けているなど、カユいところにも手が届くとはまさにこのことだ。

V字型の五徳が汎用性高し!

【Photo/Mai Tanaka】

風防と同じでフレームに乗っけるだけというシンプルな構造の五徳。V字構造なので大きめのコッヘルやケトル、さらにはシェラカップなど小さいものまで対応する。

【Photo/Mai Tanaka】

小柄ながら焚き火台自体の耐荷重は15kgなので、ダッチオーブン料理にも使えるぞ。10incのダッチオーブンがジャストでハマるうえ、足つきのダッチオーブンでも問題なく使うことができる。

既製品で拡張できる嬉しい仕様。

【Photo/Mai Tanaka】

ちなみに上部のフレームは20cm四方なので、100均で販売しているような網もこの通りジャストフィット!

オプションの網や鉄板を作る予定はなく、既存のものにハマるように計算して作ったという。機能拡張のためのオプション品で散財させたくないというユーザー思いの優しい仕様となっているのだ。

【Photo/Mai Tanaka】

ちなみにこのファイヤースターターには灰受けがついていない。脚はフィールや芝生へのダメージを軽減させる距離に設計されているが、下が芝生の場合はメッシュなのでどうしても放射熱で焦げてしまう。

前述の網と同様に、既存の難燃シート(60×60cm)がシンデレラフィットなので、焚き火をする前にこちらも購入しておくことをオススメする。

焚き火台の新定番になる日も近い!?

焚き火台に必要な耐久性と燃焼効率が申し分ないうえに、調理器具としての機能や使い勝手もユーザー目線でとことん追求されたファイヤースターター。5月末に発売されたばかりだが、早くも品薄状態という人気ぶりなので、気になった方はブランド公式サイトを早めにチェックしよう!

(問)オオシマプロダクトデザイン tel:046-871-0129 https://pronodoors.com

Photo/Mai Tanaka
Text/Shoichi Yamada
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