【サーフィン】「レールが入ってないって」どういうことだ? (1) シリーズ「おいらはサーファーの味方」
【photo : WSL world surf league, スーパーバイクレーシングターン】
※リンク先は外部サイトの場合があります
「レール入ってねえんだよ。おめ〜のサーフィンは〜」
「せんぱ〜いレールが入ってないってどういうことスカ?」
「つまりだあ〜それはな〜レールがあ〜入ってねえから入ってねんだよ」
サーフィンが上手い憧れの先輩だけど、テクニックの説明となるとかなり抽象的、そんな人あなたの周りにいませんか?というのも、サーフィンって人によっては教えられなくてもできちゃう人はできちゃうからなんですね。そんなサーフィンの上手な人に質問しても理にかなった説明が返ってこないときはよくあるんです。「バシってやればいいんだよ」とか「ここでグィーンって返すんだよ」そんな感じですね。「?」だと思いますが、でもこれは間違ってはいない。正解でもあるんです。つまりサーフィンは理屈じゃあないってことです。サーフィンの上達には実践とイメージトレーニングが重要です。フィーリングを大切にしてサーフィンをすることが上達への道です。テクニック解説の勉強も大切だけど、あまり頭でっかちにならない。理論は実践の後だと肝に銘じてください。
これをロックバンドに例えるとよく判る。たとえば君がリードボーカルだったとする。バックバンドの奏でるインストルメンタルに調子を合わせてどうかっこよく歌うか、これはもう理屈じゃあない。大切なのは、そのステージのフィーリングやリズムに乗れるかどうか。音楽理論なんて通用しない。サーフィンもこれが当てはまる。つまりバックバンドの音が『波』だとしたら君の歌は『サーフィン』ということ。これが判ってくるとサーフィンが面白くて止められなくなります。何事も勉強は大切だけど上達には場数を踏むしかないってことです。
「どうレール入ってる?」 【photo reference : WSL world surf league】
「レールを入れようと思わずにサーフィンをするとレールが入る」
言っている意味わかりますか?混乱した人のために言い方を変えてみましょうね。
「サーフィン中にレールを入れようなんて考えなくていい」のです。
「よしよしレールが入ったぞ」とは思っていない。 【photo reference : WSL world surf league】
じつは、私はサーフィンをしているときに『レールを入れる』という意識をしたことがこれまでありません。サーフィンはかれこれ40年以上やってきています。日本のビーチブレイクから始まってハワイ、オーストラリア、インドネシア、中南米、カリフォルニアなどなどなどいろんなところでサーフィンしてきました。それなりに国内外のパワーのある波からトロトロ、膝波ならば星の数ほどテイクオフしてきました。ショートからロングそしてニーボード、BBからボディーサーフィン、SUPといろいろなサーフボードに乗ってきています。パーリングもたくさんしたし、思いがけずにバレルにはいっちゃったこともあります。
さて通算でどれだけ波に乗ってきたか?ざっくり考えても千や二千ではない。ちょっと計算してみると、例えば一年で100日サーフィンをしたとして一日10本の波に乗ったとします。それを40年続けるとなんと40000本の波に乗ってきたことになる!。「ヨンマンボンも波に乗ってきたの私?」と自分でもびっくりしてしまいます。たぶんもっと波に乗っているでしょうね。それにしてはサーフィンが上手くなりませんが、経験だけは無駄に積んできた。
でも、それだけサーフィンをしてきても一度も「さあ今からレールを入れるぞ!」と思ったことはありませんでした。もちろん将来もないでしょう。
あなたも『レールを入れようと思わずにサーフィンすればレールは自然に入ります』。だから誰かにレールが入ってないって言われてもスルーして大丈夫です。そこは悩むとこではありません。
でもどうして「レールが入ってない」と指摘されるのか、具体的な解決策は無いのか?
『勉強より実践』と言ってしまった以上ここまでで十分なんですが、どうしても詳しく知りたいという人は、次回「レールが入ってないって」どういうことだ?2へと読み進めてください。
執筆:李リョウ
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ