2019年、全英女子オープンで優勝した渋野日向子プロが使用したことで、一躍人気となったPINGドライバー。そこで今回は、ティーチングプロ兼クラブフィッターであり、QPさんとしておなじみの関雅史さんにPING 「G400ドライバー」と「 G410 PLUS ドライバー」の比較を語っていただきました。

基本的にはPINGのドライバー自体に合う人と合わない人がいらっしゃいます。

ボールが上がりづらくて悩んでるゴルファーであれば、Gシリーズは合います。さらにカスタマイズしたいなら、G410PLUSドライバーを選ぶとよいでしょう。

性能
Gシリーズ史上、最も完成度の高いモデルと言われました。実際に上から見たときに、さほど小さいヘッドには見えず安定感があります。

PINGのドライバーの一番の強みは、ウェイトポジションが後ろにあり、重心の深さが他のメーカーと抜きん出て違うところです。重心が深いというのは、ヘッド重心がフェースより後ろ側の方にあり離れているという意味で、それにより慣性モーメントが上がるわけです。

ヘッドがブレづらくなり、インパクトを上から迎えてもヘッド重心が深いので、後ろが落ちてボールが上がりやすくなります。

重心が低いところにあるのでスピンの量が少なくなります。

PING自体が、適正な高弾道で打ち出せてスピンが少なくなることをかたくなに信じてやって来たメーカー。G400モデルが世界で爆発的にヒットすることによって、他のメーカーが重心の深いモデルを出さざるを得なくなったという経緯のあるモデルです。

フォルム
ヘッドは投影面積が大きいので、振りづらさを解消するためにタービュレーターという独自の空気抵抗を後ろに流すような突起物が特徴です。突起物が空気抵抗の恩恵よりもアライメント＝構えやすさの方に寄与していると思います。

試打の感想
G400ドライバーは、やっぱりちゃんと真っ直ぐ打てる気がします。PINGさんが最初にドライバーにやさしさを吹き込んだけれど今それがスタンダードになった。

おすすめのユーザー
今リーズナブルに買えるのがG400シリーズ。ティーショットが苦手な方におすすめです。

G410PLUSはG400よりもさらに売れたモデルになりました。あの渋野日向子選手が全英女子オープンを制したクラブで、皆さんがこぞって買った、未だに人気が高いモデルです。

性能
可変式弾道調整ウェイトは、ウェイトを3か所配置することによって、いろんなプレーヤーに合わせることができます。ウェイトをネック側にするとヘッドが返りやすくなるドローポジションに、ヒール側にするとフェードポジションになります。

フォルム
タービュレーターの効果もさらに大きくなり、ヘッドスピードを落とすことなく大型ヘッドを扱いやすいモデルです。

ツアー選手でもウェイトポジションをドローにしている人が多いようです。一度ドローポジションを試すと良いと思います。

試打の感想
G410PLUSドライバーは、つかまる方向にボールが行くのはG400と一緒。ボールが上がりやすくて上がったまま、棒球になって飛ぶ印象です。

おすすめのユーザー
弾道調整機能をつけてティーショットをさらにやさしくしたいという方は、G410PLUSを選んでください。コレであなたも「しぶこ」です（笑）

撮影協力：
ＰＧＭゴルフアカデミー銀座
http://www.pacificgolf.co.jp/indoor/

※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。