【UT編】あなたに合うのは「SIM」か「MAVRIK」か? 最新モデルを徹底比較
【写真:オレンジマン】
スポーツナビでは、アマチュアゴルファーながらベストスコア68を誇り、インスタグラムで1万人以上のフォロワーに向けてゴルフの楽しさを伝えている「オレンジマン」さんに、売れ筋上位の両メーカーのクラブを打ち比べてもらった。全3回にわたる試打レビュー。ドライバー編(5月3日掲載)、フェアウェイウッド(FW)編(10日掲載)に続き、最後はユーティリティ(UT)編をお届けする。
人気インスタグラマー「オレンジマン」が解説
両社のUTの特徴として、「SIM MAX レスキュー」には、FWと同じようにVスチールソールが搭載されています。これは歴代のレスキューの中でも初めて採用されました。
一方の「MAVRIK UT」には、ドライバー、FWと同様にAIによって新たに生み出されたフェースが搭載されており、打点のバラつきに広く対応しています。
比較方法は今回も各モデル5球ずつ打ち、その平均値での解説になります。
「SIM MAX レスキュー」の試打レビュー
【写真:オレンジマン】
はじめに、構えてみるとヘッドが小ぶりで小さく見えます。ストレートネックで構えやすく、コントロール性能が高そうに感じました。
打音はバチッとしていて、芯に当たると抜けるような打感です。Vスチールソールのおかげでヘッドの抜けも良いです。
次にデータを見てみましょう。
【写真:オレンジマン】
飛距離性能は高いです。4番UTにもかかわらず平均が225ヤードでした。スピン量は平均4252回転で、ほどよくスピンが入ります。よく上がり、前に飛ぶような弾道でした。ボールスピードも平均59.6m/sと高い数字が出ました。
ややアップライトに感じたのですが、これは捕まりがいい証拠と言えます。実際に打ってみるとしっかり捕まっており、それでいて引っかからない。UTの弱点といえば、左に引っ掛かりやすいことだと思いますが、このクラブはそれが解消されています。
さらにFWと同じようにソールには貫通型スピードポケットが搭載されています。これにより打点が低くてもしっかりと球が上がり、弾道への影響が最小限になっています。
シャフトはドライバー、FWと同じでそれなりにしっかりとしていますが、ヘッドスピードがもっと速い人は、カスタムシャフトを選ぶのもいいと思います。
■おすすめユーザー
・平均的なヘッドスピードで振れる人
・UTで引っ掛けが出る人
・大きいヘッドのUTが苦手な人
・中級者〜上級者
口コミ
総合評価 ★★★★★★☆ 6.0 (口コミ22件)
- MARIMARIMARI
- 年齢:58歳 性別:男性 ゴルフ歴:21年以上 平均ヘッドスピード:46m/s~50m/s 平均スコア:90~99 平均ラウンド数:1ヶ月に2回程度
- ope********
- 年齢:34歳 性別:男性 ゴルフ歴:11年~15年 平均ヘッドスピード:41m/s~45m/s 平均スコア:80~84 平均ラウンド数:1ヶ月に1回程度
「MAVRIK UT」の試打レビュー
【写真:オレンジマン】
打つ前に、構えて感じることは、ヘッドサイズは平均的な大きさで、フェースのトゥ側が膨らんでいるように見え、捕まりが良さそうな印象でした。
打ってみると、バシッとボールが潰れるような打感の中に、しっかりと弾く感じもあります。
次にデータを見てみましょう。
【写真:オレンジマン】
そして、何よりも芯の広さには驚きです。多少の打点のズレでも安定した弾道で飛んで、低スピン高弾道の強い球が打てました。AIフェースというだけあり、トップ気味の当たりでもしっかり球を拾って弾いてくれます。
試打したのは4番UTですが、ロフト設定が少しストロングになっているため、3.5番UTのような感覚です。それでいて、4番UTのような安心感と打ちやすさがある印象でした。
シャフトはハードな印象はなく、平均的なヘッドスピードがあれば十分に扱えると思います。
■おすすめユーザー
・平均的なヘッドスピードで振れる人
・打ち込むより払い打ちの人
・打点がよくズレる人
・しっかり飛距離を出したい人
「MAVRIK MAX UT」の試打レビュー
【写真:オレンジマン】
番手はこちらは5番(ロフト角24度)で、シャフトは「Diamana 40 for Callaway」のSです。
シャフトは中間部分がしっかりとしなる中元調子です。
優しさを求めるモデルということもあり、構えてみるとヘッドサイズも大きく、安心感があります。実際に打ってみても優しさを感じます。特に直進性が高く、ある意味曲げにくい印象でした。スピン量も多めで、球の拾いやすさも感じます。
さらに「MAVRIK UT」と同様に、AIフェースのおかげで打点のズレによるボールスピードの減速や、弾道への影響は最小限となっています。
■おすすめユーザー
・とにかく優しいUTを求める人
・球を楽に上げたい人
・許容性の高いクラブを求める人
ユーティリティ編まとめ
その中でも、小さいヘッドが好みで、左を気にしたくない人には「SIM MAX レスキュー」を、見た目の安心感と打点のバラつきに強いクラブを求めるなら「MAVRIK UT」を選ばれるといいのではないでしょうか。
また、さらに優しくてオートマチックなUTを求める方は「MAVRIK MAX UT」を選ばれるのがいいと思います。
いずれも飛距離性能の高いクラブなので、飛距離以外の何を目的にするかで決めてみるのもいいと思います。
(文・写真:オレンジマン)
■「オレンジマン」プロフィール
ゴルフ歴16年のアマチュアゴルファー。ベストスコアは68。現在インスタグラム(@orangeman0114)でゴルフ動画をメインに配信中。学生時代にゴルフ部でもなく、コーチングやレッスンも受けたことのない、完全我流ゴルファー。ゴルフ人口増加のため、ゴルフの様々な楽しみ方を老若男女問わず伝えることが目標。
※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは執筆者の判断に基づいています。撮影した場所およびデータについては許諾を得て制作しています。
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