青森山田はなぜかくも強いのか 整備された「中高一貫」の育成システム

川端暁彦
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高校サッカー年代で抜きん出た存在感を見せる

前回優勝校の青森山田、現在はプレミアリーグでも首位を走っている 【写真:森田直樹/アフロスポーツ】

 現代の高校サッカー最強チームはどこか――。そんな問いに答えなど当然あるはずもないのだが、一番無難な選択肢は存在する。「青森山田高校」と答えることだ。異論はあるだろうが、反論は出ない。それだけの実績を積み上げているからだ。

 日本全国を東西に二分割し、年間を通じたリーグ戦で優勝を争う高円宮杯プレミアリーグという大会がある。高校サッカーの強豪とJリーグのユースチームが同じ土俵で争うこのリーグ戦で、近年の青森山田は抜きん出た存在感を見せてきた。
 2015年大会で首位と勝ち点1差の準優勝と迫ると、以降は毎大会優勝争いを演じることに。16年大会は初優勝を飾り、西日本王者と争うチャンピオンシップも制して日本一に輝いた(この年は冬の高校サッカー選手権でも優勝を飾っている)。17年大会は3位、18年大会は準優勝で、今季も残り3節を残して2位と勝ち点4の差をつけて首位を走っている。近年ここまで安定した戦績を残し、常にEASTの優勝争いへ顔を出しているのはJユース含めても青森山田だけ。その存在感は抜きん出ていると言ってもいい。
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著者プロフィール

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』をはじめ、『スポーツナビ』『サッカーキング』『フットボリスタ』『サッカークリニック』『GOAL』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。近著に『2050年W杯 日本代表優勝プラン』(ソル・メディア)がある

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