日本馬の衝撃が再び豪州を襲うか GI参戦リスグラシュー現地でも断トツ人気

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今年のクイーンエリザベスSで女傑ウィンクス(青帽)の2着に迫ったクルーガー(左)、今回のコックスプレートでもチャンスは大きい 【Photo by Getty Images】

 4連覇の大偉業を成し遂げた女傑ウィンクスの引退を受け、今年から新たなフェーズに突入するコックスプレート(10月26日(土)日本時間14時55分発走)。この豪州春開催を代表するビッグレースで、日本から参戦するリスグラシュー、そしてクルーガーの2頭が主役を張ろうとしている。19日のコーフィールドカップをメールドグラースが快勝したばかりだが、同じ勝負服を背にした両馬が現地に再び衝撃を与える可能性は十分にある。

クルーガーに大きなチャンス

 ウィンクスの引退によって重しが取れた今年のコックスプレートには、1次登録の段階で昨年比6割増の102頭がエントリーした。それだけ勝機を見出している陣営が多いことを意味するが、豪州の中距離路線を席巻し続けた女傑の引退レース(今年4月のクイーンエリザベスS)で2着に食い下がったのはクルーガーだった。コースの内側をロスなく立ち回ったクルーガーに対し、ウィンクスは大外を回って余力十分と完敗だったものの、3着のハートネルには2馬身半差をつけた。ウィンクス以外の豪州一線級と互角以上に渡り合った事実に加え、殊勲のT.ベリー騎手も引き続き手綱を取る。クルーガーに大きくチャンスが開けているのは間違いないだろう。

昨年末の香港ヴァーズ2着など海外実績もあるリスグラシュー(右)、コックスプレートの現地人気も抜きん出ている 【Photo by Getty Images】

 しかし、日本国内の実績においてはリスグラシューがはるかに上だ。クルーガーの重賞勝ち鞍は3年前のG2マイラーズカップのみだが、リスグラシューはG1レースだけで2勝。前走の宝塚記念勝ちで鮮度が高いだけでなく、香港にも2度遠征して昨年の香港ヴァーズ2着、4月のクイーンエリザベス2世カップ3着と、すでに海外でも実績を築いている。1年前の府中牝馬ステークスから前走まで、5人の騎手を乗せ換えながら6戦連続の3着以内と安定感も抜群だ。今回は直線が170m少々しかないトリッキーなムーニーバレー競馬場への対応が大きな鍵となるが、宝塚記念を先行策から圧勝できたのは大きな収穫。立役者のD.レーン騎手とコンビ継続なら、メールドグラースと同様の快勝劇に期待も高まる。

2番手グループのミスティックジャーニーは距離課題?

 リスグラシューの実力はすでに現地でも知られており、前売りでも抜きん出た人気を集めている。これに続く2番手グループがミスティックジャーニーと3歳馬キャステルヴェキオ。前者はマイル戦として世最高賞金のジ・オールスターマイルをはじめ、昨年9月から今季初戦の8月まで1年にわたり7連勝したトップマイラーだ。ただし、2000mに初挑戦した前走のG1ターンブルステークスでは、勝ち馬に2馬身近い差をつけられて5着。0.2馬身前方の4着はコーフィールドCでメールドグラースに屈したヴァウアンドディクレアで、ミスティックジャーニーとの斤量差はメールドグラースとのそれよりも小さかった。

 キャステルヴェキオも前走のG1スプリングチャンピオンステークスで2000mに初挑戦。結果は1馬身差の2着だったが、3歳馬のため今回は斤量49.5kgの恩恵がある。日本に置き換えれば皐月賞の時期に大阪杯を狙うような話で、それでも厳しい条件に感じるが、3歳馬には過去10年でシェイマスアワード(2013年)とソーユーシンク(2009年)の優勝例がある。しかも、シェイマスアワードには重賞好走歴こそあったものの、コックスプレートがキャリア初勝利の離れ業。2000m以上の距離も初挑戦と、現時点の比較ではキャステルヴェキオより格下だった。

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