キンカメを継ぐ万能タイプ!? ルーラーシップ産駒の馬券傾向を分析
偉大な良血、活躍馬を次々に輩出
ルーラーシップは父にキングカメハメハ、母にオークスや天皇賞(秋)を制したエアグルーヴを持つ超良血馬としてデビュー当初から注目が高かった。同期にはヴィクトワールピサやエイシンフラッシュがいる。重賞5勝を挙げるも、2012年のクイーンエリザベス2世C(香港)が唯一のG1勝ちで、国内のG1は勝つことができなかった。同じキングカメハメハ産駒でも、現役時代の成績はロードカナロアの方が圧倒的に上だ。しかし、産駒成績はルーラーシップも素晴らしい。その良質な血統は偉大で、活躍馬を次々に出している。
ルーラーシップ産駒の本賞金上位馬
表1 ※2019/9/29開催終了時成績 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
産駒は芝の中長距離タイプが最も多いものの、牡馬・牝馬を問わず活躍馬が輩出。短距離やダート、障害でも走る馬が出ており、バラエティーに富んでいる。
ルーラーシップ産駒の年齢・月別成績(芝・ダート・障害)
表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
3歳時の成績は出走頭数が大きく増え、勝ち鞍も伸びている。1月から9月の勝率は8〜10%、連対率は16〜18%、複勝率は24〜27%あたりを推移。10〜12月になると勝率13.2%、連対率23.3%、複勝率32.7%を記録。キセキが菊花賞制覇を飾ったのもこの時期だ。
4歳の成績を見ると、徐々に数字は下がってきている。しかし、メールドグラースは連勝街道を爆走。重賞3勝を含む5連勝をマークした。その他にも重賞好走実績があり、成績をグンと伸ばしてくる馬もいる。5歳の4〜6月の成績を見ると、勝率15.1%、連対率20.8%、複勝率28.3%とまた数字が伸びている。今年6月の宝塚記念ではキセキが2着に入った。
ルーラーシップ自身の競走成績から、産駒はやや奥手で、年齢を重ねた方がいいというイメージもあった。しかし、実際はそうでなく、2歳時からしっかり走る馬もいれば、キャリアを重ねて本格化していくタイプもいる。まだ成績が出ていない6歳以降の方がさらに良くなるということは常識的に考えにくいが、今後の走りも注目して見ていきたい。