オールカマーは東の2強対決となるか 割って入るならこの関西馬3頭
前走クラス別成績
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走レース別成績(同年の国内G1のみ)
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走G1以外の1〜3着馬の芝2200m実績
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
結論
レイデオロは宝塚記念以来。宝塚記念では5着と不本意な結果に終わったが、オールカマーに関しては「前走宝塚記念で9着以内だった牡馬」という凡走なしの条件を十分に満たす。ウインブライトはG1初勝利を飾った香港のクイーンエリザベス2世C以来。前走海外は【1.1.0.1】と悪くない成績を収めており、昨年2着のアルアインとまったく同じ実績あるローテーションなので不安はなさそうだ。
ただし、この2頭はどちらも関東馬。表2の項で確認した通り、関東馬は1着と3着が多く、2着が少ない傾向にあった。実際、集計対象の9年で関東馬の1、3着が4回あったのに対し、ワンツー決着は1回のみ。実績的には明らかに格上の2頭ではあるのだが、関西馬に割って入られる可能性は考慮しておいたほうがいいのかもしれない。
その候補となる関西馬としては、「前走宝塚記念で9着以内だった牡馬」という条件を満たすもう1頭の馬であるスティッフェリオだろう。そのほか、前走G1出走馬以外では前年・同年の芝2200m実績を重視し、18年AJCC2着のミッキースワロー、18年セントライト記念3着のグレイルの2頭を挙げておきたい。
文:出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。