塩分補給の適正化で夏のRUNは楽になる
しかし、あるポイントをおさえることで、夏場のランニングが今よりずっと楽になる可能性があります。そのポイントとは「適切な塩分補給」です。
「運動をして汗をかいたら水分だけでなく塩分も一緒に喪失しています。なので、塩分補給に注意しましょう。」という知識は最近ではおなじみになりました。そのため、みなさん真水ではなくスポーツドリンクを飲むようにしたり、塩飴をなめたりしています。ランナーであれば塩分補給用のサプリメントを使っているという人も多いでしょう。
塩分補給の定量的な目安
塩分補給の定量的な目安は『汗1L(リットル)に対して塩分2.3〜3.4g』と知られています。実は多くのランナーが発汗量に対して塩分を十分に補給できていません。
想像以上に塩分は喪失している
気温は30度くらい。おしゃべりできるくらいのジョギングペースで走りました。汗のかきぐあいは「じんわりとウェアが濡れてきて、走り終える頃には多少肌にウェアがひっつく。しかし、滝のように汗がでるという感覚では無い。」という感じでした。
直感的には「600〜700mlくらいの汗をかいたかなぁ」と思ったのですが、実際に測ってみると約1.2Lもの汗をかいていました。(つまり10kmで約1Lの発汗量だった)
さて、この朝練で私はどれくらいの塩分を喪失したのでしょうか? 汗1Lで塩分2.3〜3.4gでしたので「12kmのジョギングをしたら2.8〜4.1gの塩分補給が目安となる」ということです。
ちなみにコンビニなどで売っている100円くらいの干し梅が1袋で3.6gくらいの塩分を含んでいます。
なんと12kmのジョギングで干し梅1袋に相当する塩分を喪失しているのです。これは驚くほどの量だと思います。
スポーツドリンクだけでは足りない。サプリは成分量もチェック。
また、いくつかの塩分サプリも成分表をみると塩分の量が全然足りないことがわかります。塩分補給が不足すると低ナトリウム血症(※)のリスクが生じてしまいますので、ランナーは塩分サプリの成分表までチェックする必要があります。
(※)めまい、吐き気、頭痛、痙攣、むくみなどの症状がある
私は塩分補給ではこちらのサプリを使っています。成分量がしっかり入っていて、携帯性も高く、飲みやすくておすすめです(上記の目安に基づき、推奨より濃い濃度で飲んでいます)。
私は夏場の練習ではこれらのサプリを使って十分な量の塩分(及びその他のミネラル)を補給することでかなり楽に走れるようになりました。夏場にある程度走れていれば、秋からはじまるマラソンシーズンで良いス
タートをきることができます。暑い中でのトレーニングは大変ですが、その苦しさを少しでも解消するために十分な塩分補給を心がけましょう。
小谷 修平(オダニ シュウヘイ)
・経歴
愛知県出身。東海高校→東大→東大大学院と学び、フィットネスクラブに三年間勤務。
起業してRunning Shop Holosを創業。市民ランナーを対象とした商品開発・販売やセミナーによる情報提供を仕事にしている。
・実績
◆2012年24時間走 世界ランキング6位(256.861km)
◆2013年24時間走 世界選手権日本代表(団体戦準優勝、個人7位)
◆2018年24時間走 世界ランキング10位(255.279km)
体の知識を活かして月間350kmくらいの練習で24時間走で250km走るのが特技。
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