プロキオンS過去7年データから馬券攻略 人気馬の取捨が大きなカギ

JRA-VANデータラボ

前走ダート1400m戦出走、本競走1〜5番人気の好走馬

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 一方、前走も同距離のダート1400m戦に出走していた馬は、同じ「本競走5番人気以内」でも信頼性はやや低くなる。好走馬は表4に挙げた7頭で、前走はオープン特別か地方競馬の交流重賞。うち5頭は前走で1着だった。残る2頭のうち、セイクリムズンは本競走より格上になる「Jpn2」のさきたま杯で2着。そしてキングズガード(2017年)は、本競走より2キロ重い58キロを背負っての2着だった。いずれにしても、前走ダート1400m組の人気馬は、表2で挙げた「前走3着以内」ではなく「前走2着以内」が必要で、できれば1着を取っているのが理想だ。

前走馬体重別成績(本競走1〜5番人気馬、前走海外除く)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 本競走5番人気以内の馬で、もうひとつはっきりした傾向が出ているのが、前走の馬体重別成績だ。前走時500キロ以上だった大型馬は連対率60.0%、複勝率73.3%を記録するのに対し、460〜479キロや480〜499キロは複勝率10%台後半と、かなり大きな差がついているので注意したい。なお、460キロ未満の好走2回は、いずれもキングズガードによるものである(2016年3着、2017年1着)。

本競走6番人気以下の好走馬

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に、本競走6番人気以下で好走した4頭も見ておきたい。この4頭に共通するのは、前走のオープン特別(ダート)でひと桁人気に推され、馬券圏外に敗退していたこと。また、ダート1400mの重賞で連対実績があるなど、この距離で穴なら狙ってみたいと思わせるような、なにか材料のある馬を探りたい。

結論

 今年は人気順がやや読みづらいメンバー構成になったが、上位人気必至で、なおかつ各条件をすんなりクリアしてくるのは、昨年の本競走で4馬身差の圧勝を飾っているマテラスカイだ。今年はドバイゴールデンシャヒーンからの参戦になるが、一昨年にはカフジテイクが同じく前走海外(ゴドルフィンマイル5着)から2着に好走した例もあり、臨戦過程を不安視する必要はないだろう。前走ダート1200m(表3)で2着(表2)という好材料を素直に評価したい。

 その他の候補は前走ダート1400m戦出走馬。あくまで「当日5番人気以内なら」という条件つきになるが、オープン特別か地方交流重賞を500キロ以上・3番人気以内で勝ってきた馬(表4、5)はまずアルクトス。そしてサクセスエナジー(前走528キロ)は前走2着だが、さきたま杯(Jpn2)なら問題ない(表4)。これに次いで、前走1着でも500キロを割っていたヴェンジェンス、そして前走1着でも4番人気だったウインムートあたりが候補になる。

 また、前走オープン特別馬券圏外の穴候補(表6)としては、ダート1400mで5勝をマークしているアディラート、中京ダート1400m1戦1勝のアードラーを挙げておきたい。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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