広島は投打で突出、楽天は新主砲がけん引 プロ野球助っ人貢献度 2019中間報告
パ・リーグ各チーム助っ人貢献度
【データ提供:データスタジアム株式会社】
楽天の新主砲・ブラッシュ。首位争いに食い込むチームに大きく貢献している 【写真は共同】
ここまで21本塁打を放っているレアードは、WAR1.8と千葉ロッテ(5位)の外国人選手の中で最も高い貢献度。新天地では打率2割台後半をキープするなど、北海道日本ハム時代よりも確実性が向上している。新助っ人・バルガスは打率1割台に沈み、日本球界へのアジャストに苦戦中。先発のボルシンガーはWAR0.0と、13勝を挙げた昨季から一転して苦しい内容。チェン・グァンユウは左のリリーフとしてここまで安定した成績(WAR0.7)を残し、ブランドン(同0.6)とともにブルペンを支える。
日本ハム(4位)は2年目のロドリゲスが先発、中継ぎ、そして抑えとさまざまなシチュエーションで登板。WAR0.7とずば抜けた活躍とは言い難いが、故障者の多い台所事情の中でベンチの起用に応えている。先発として期待されたバーベイト、救援で期待されたハンコックの2名はマウンドで結果を残せず。さらにハンコックは右肩を痛めた影響で、実戦から離れている。野手唯一の助っ人である王柏融は、主に左翼のレギュラーとして3割前後の打率をキープ。台湾時代のように長打力を発揮できるようになれば、WAR0.8から数字を伸ばすことも可能だ。
日本ハムは王の活躍次第でさらに順位を上げることが可能だ 【写真は共同】
埼玉西武(3位)先発陣の新戦力として迎えられたニールだったが、安定感を欠く内容でWAR0.4と数字を伸ばせなかった。チームは慢性的な先発不足に陥っているだけに、後半戦の巻き返しが待たれる。中継ぎのマーティン(WAR0.4)、ヒース(同0.5)の2人はブルペンを支える貴重な助っ人コンビ。ただ両者ともコントロールを乱す場面が散見され、昨季ほどの安定感がないのは懸念材料となっている。かつての本塁打王・メヒアは数年来の不振から脱せず、WARマイナス0.2と寂しい前半戦に終わった。
(文:データスタジアム株式会社 野球アナリスト 佐々木 浩哉)