G1で好走連発! 休み明けの馬券の狙い方 これまでの“常識”覆すデータ傾向

JRA-VANデータラボ

距離別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は距離別成績を芝ダート別で示したもの。これもまた意外な傾向が出ており、芝ダートともに距離が長くなるほど好走率は高い。従来は「長距離戦で休み明けだと最後まで息がもたない」とも考えられていたが、少なくとも中12〜16週に関しては当てはまらなくなっている。実際、今年の天皇賞・春では1着のフィエールマンが中13週、2着のグローリーヴェイズも中14週での出走だった。

人気別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は人気別成績。注目は2番人気の成績が優秀なことで、本来は1番人気に推されるべきなのに、休み明けのぶん2番人気になっている馬が少なからず含まれているのかもしれない。また、3番人気も悪くなく、5番人気、7番人気、8番人気はいずれも単勝回収率100%以上を記録。1番人気こそ水準級の成績だが、2番人気以下のひとケタ人気は総じて良好な成績を残している。

騎手別成績

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は騎手別成績で、上半分は着別度数順、下半分は単勝回収率順(騎乗50回以上)を示している。最多の26勝を記録したのはクリストフ・ルメール騎手で、冒頭で挙げた桜花賞のグランアレグリア、皐月賞のサートゥルナーリア、天皇賞・春のフィエールマンの3頭すべてで手綱を取っている。その好走率は非常に高く、中12〜16週で出走する馬に騎乗するケースではかなり有望な存在となる。また、2位の北村友一騎手は単勝回収率、3位の川田将雅騎手は連対率、複勝率でそれぞれルメール騎手と匹敵する数値を記録。4位の武豊騎手も単複ともに回収率100%オーバーと、以上の4騎手は狙ってみる価値が高そうだ。

 単勝回収率順では若手ジョッキーが上位に進出。単勝回収率300%台の川又賢治騎手を筆頭に、こちらにも注目してみたい。

生産者別成績

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表7は生産者別成績で、上半分は着別度数順、下半分は単勝回収率順(出走25回以上)を示している。着別度数順の1位はノーザンファーム。出走回数も図抜けて多いので1位になるのも妥当ではあるが、好走率は高く、単複の回収率も90%台と優秀だ。なお、前述のグランアレグリア、サートゥルナーリア、フィエールマンを生産したのも同牧場である。単勝回収率順ではキタサンブラックを生産したことでも知られるヤナガワ牧場など、日高の生産者も高い数値を記録している。

文:出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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