マイラーズCは1強か、上位混戦か!? ダノンプレミアム確勝とは言い切れない

JRA-VANデータラボ

マイラーズCの前走人気別成績(過去5年)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走人気別成績。黄色で強調したように勝ち馬は前走で上位3番人気以内に支持されていた。前走1番人気だった馬は14年ワールドエースの1勝のみ。前走2・3番人気だった馬が2勝ずつあげており、複勝率でも前走1番人気馬を上回っている

 なお、前走5番人気以下だった馬は2・3着1回ずつで、苦戦傾向にある。

前走からの間隔別成績(過去5年)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は前走からの間隔別成績。中9週〜半年の馬が昨年のサングレーザーら過半数の3勝をあげ、複勝率39.1%と優秀だ。昨年は1・3着が該当しており、3着以内数も9回と最も多い。中4〜8週の馬は16年クルーガーら2勝。この組の連対馬4頭中2頭は前走6着以下に敗れていた。

 なお、中3週以内もしくは半年以上の休み明けの馬からは勝ち馬が出ておらず、不振傾向だ。

マイラーズCの種牡馬別成績(過去5年)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は種牡馬別成績。出走数最多のディープインパクト産駒が14年ワールドエース、昨年のサングレーザーと2勝をあげている。この2頭はともに勝ち時計が1分31秒台前半と高速決着での勝利だった。なお、同産駒の3着以内馬6頭はいずれも上位5番人気以内に支持されていた。

 キングカメハメハ産駒は16年クルーガーが勝利し、連対率・複勝率ともにディープインパクト産駒を上回るものの、今年は出走予定馬がいない。

 他はサンデーサイレンス後継種牡馬が上位を占める中にあって、ノーザンダンサー系のFrankel産駒から昨年2着モズアスコット、スニッツェル産駒から一昨年3着ヤングマンパワーと好走馬が出ている。

結論

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 今年の出走予定馬は表7のとおり。

 1番人気に推されるのは日本ダービー以来となった休み明けの金鯱賞を勝利したダノンプレミアムだろう。ここからマイル路線に切り替えていくのだろうが、当コラムでは「間違いなく勝つ」とは言い切れないと見ている。同馬はこれまで6戦5勝の成績だが、常に前走から2か月以上間隔を空けてレースを使われている。休み明けでもきっちり仕上がるタイプだ。今回は初めての中5週に加えて、一昨年の朝日杯フューチュリティS以来となるマイル戦。表1の1番人気未勝利というデータもある。3着圏内は堅いが、勝ちを取りこぼすシーンも十分にありそうだ。

 これまでのデータから推奨したいのがモズアスコット。昨年のマイラーズCでは前半1000m通過57秒2というハイペースの中、2番手追走から粘って2着に入っている。本レースで勝率の高い5歳馬。前走香港マイルから中18週というローテーションは、表5で好成績だった中9週〜半年の範囲にも入っている。近2走の着順と58キロの斤量で多少人気は落ちるだろうが、積極的にアタマから狙っていきたい。

 他では目下3連勝中のインディチャンプまで。今回はダノンプレミアムの2着付けを本線に狙ってみたい。

文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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