中山記念で激突! GI馬5頭の取捨は? データ推奨は4歳馬ステルヴィオ

JRA-VANデータラボ

中山記念の前走着順別成績(過去5年)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は前走着順別成績。前走1着馬は16年ドゥラメンテら2勝をあげ、連対率27.3%・複勝率36.4%。これを上回るのが前走2着馬で昨年のウインブライトら2勝をあげ、連対率60%・複勝率80%と非常に高い。これら前走連対馬が3着以内馬15頭中半数以上の8頭を占めている。

 前走5着馬も好相性を示しているが、前走10着以下からは連対馬が出ておらず、大敗からの巻き返しは厳しい。

中山記念の前走人気別成績(過去5年)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は前走人気別成績。前走1番人気だった馬は16年ドゥラメンテら2勝をあげ、連対率40.0%・複勝率50%と優秀だ。前走2番人気馬も昨年ウインブライトが勝利し、複勝率42.9%と高い。これら前走で上位2番人気以内だった馬が3着以内馬15頭中半数以上の8頭を占めている。

 一方、前走6番人気以下だった馬からは連対馬が出ておらず、不振傾向にある。

中山芝1800mの種牡馬別成績(2017年〜2019/1/20)

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表7は17年以降の1000万クラス以上における種牡馬別成績。出走数最多のディープインパクト産駒が最多の10勝をあげるも、勝率・連対率・複勝率いずれも上回っているのがステイゴールド産駒だ。昨年優勝のウインブライトも同産駒で、今年1月の初富士Sでもレッドローゼスが差し切って勝利している。

 シンボリクリスエス産駒も連対率が高いものの、今回は出走予定馬がいない。なお、ハーツクライ産駒、ハービンジャー産駒は1勝ずつで、連対率・複勝率ともに低調だ。ロードカナロア産駒【1.0.0.1】、オルフェーヴル産駒【0.1.0.2】はともに出走数が少ないが、連対した馬は昨年のスプリングS1着ステルヴィオ、2着エポカドーロだった。

結論

表8 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 今年の出走予定馬は表8のとおり。

 人気になりそうなのはM.デムーロ騎手が騎乗予定のスワーヴリチャード、ルメール騎手が騎乗予定のディアドラの2頭だろう。ただし、表7の種牡馬の中山芝1800m成績ではハーツクライ・ハービンジャーともに低調だった。スワーヴリチャードは中山での2戦がいずれも4着以下に敗れており、本来は左回りで広いコース向き。対して、ディアドラは昨夏に小回り芝1800mのクイーンSを快勝。中山でも紫苑Sを差し切って勝利しており、スワーヴリチャードよりも上に評価したい。

 これまでのデータから推奨したいのがステルヴィオウインブライトの2頭。ステルヴィオは前走マイルCSを制覇したが、スプリングSを制しているように芝1800m適性が非常に高いタイプ。近年好成績の明け4歳というのも強調材料だ。ウインブライトも右回り芝1800〜2000mはベスト。表7で好成績を示したステイゴールド産駒で、昨年と同じ中山金杯からの臨戦と再び好走する条件は揃っている。

 エポカドーロはデビュー以来6戦連続3着以内だったが近2戦は4着以下とリズムを崩している印象。ラッキーライラックも初の牡馬との対戦では正直厳しいだろう。

文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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