トーレス×大久保 J開幕直前対談 同世代の2人が語る「点取り屋の哲学」
大久保「どうしたらFWにボールを集められるか」
大久保は今季について「より多くの得点を取りたい」と意気込む 【写真:森田直樹/アフロスポーツ】
トーレス 数字は言わないです。チームが機能して、内容的にも良くなれば、自然とゴールはできると思います。守備ばかりやっていたらボールは来ないですし。鳥栖にとっても今季は変化のシーズン。新しいものをたくさん取り入れているので、目の前の試合に一つひとつ集中していくことが大事です。
大久保 自分も特別な数字は設定してないけれど、より多く点を取りたいですね。去年の5点というのは、あまり試合に出なかったから。磐田に行ってからは中盤をやっていたので、難しいものがありました。今年は攻撃的に行くので、期待していてください(笑)。
――2人の点取り屋としての哲学は?
トーレス 自分はFWなので攻撃が好きだし、点を決めることももちろん好きです。ただ、それ以上に、数多くのボールが自分に来る必要があるという意識が強いですね。
ひとつ例を挙げていいですか。(質問者のボールペンを取って)ノートに名前を書いてもらってもいいですか。
――ペンがない……。
トーレス それで分かりましたか。名前を書こうにもペンがないから書けませんよね。そういうことなんです(笑)。FWはボールが来なければ何もできないですよ。
大久保 素晴らしい(笑)。
トーレス いい動きをして、いろいろなところに動いたとしても、ボールが来なかったら何の意味もない。
大久保 ホント、一緒ですね。昨年はゴール前に入ってDFと駆け引きしていてもボールが来ないことが多くて、1回もシュートを打てないことが多かった。ボールが来れば点を取れるということはもう証明しきっているので、どうしたら僕らFWにボールを集められるかという形でやってくれれば、チームは間違いなく助かると思う。今年はそう仕向けられるように努めなければいけないですね。
最後に2人の今シーズンに向けた抱負を語ってもらった 【宇都宮徹壱】
大久保 僕、福岡県出身なんですけど、(隣接する)鳥栖の町はマドリッドと違って田舎ですよね(笑)。生活はどうですか? あそこにおったら目立つよね?
トーレス 何の問題もないです。スペインより全然、落ち着いた生活ができますよ。
大久保 中洲にはよく行く?
トーレス そうですね。ちょっと食事するくらいかな。ヤキニクとか。
大久保 もつ鍋は食べてない?
トーレス それはまだ食べていないです。明日行こうかな(笑)。
大久保 今度、一緒に行きましょう。
トーレス ぜひ。奢ります(笑)。
大久保 お願いします(笑)。
――最後に今季の抱負をお願いします。
トーレス 先ほども言った通り、本当に直近の1試合1試合に全力を尽くすことですね。そしてサッカーを楽しむことを、今年は考えていきたいと思っています。
大久保 本当に昨年は苦しかったので、今年はチームとして点を取って喜ぶことができればいい。順位もできるだけ上に行けるように頑張ります。
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