1週前「トラブル」で賛否両論レイデオロ スワーヴが逆転か、天皇賞秋の記者座談会

競馬専門紙「優馬」

中距離路線への転身が 吉と出るかサングレーザー

小野智「公算が大となっている、逃げ馬不在でスローな流れになれば、当然瞬発力勝負となるわけですが、だったらサングレーザーの出番でしょう。前走の札幌記念で距離を克服し、マイルCSではなくこちらを選択してきたこと自体、穴の匂いがプンプンしますよ」

デスク「鞍上モレイラなら、穴にならない可能性もあるけどな」

那谷「そのモレイラ騎手が、木曜に栗東に来てキャンターで感触を確かめたんだけど“ハッピーな気持ちで状態がいいと感じました。(別の馬に騎乗していた)札幌記念で一緒に走っているし、そのパフォーマンスからもいいイメージで乗れます”と、言ってたよ。その前走で評価できるのが、けっして適性が高いとは言えない、馬場が渋った小回りの2000mで結果が出たことだと思うんだが、これが瞬発力勝負になればマイラー寄りの適性を持つこの馬にさらに有利になるはず。福永騎手もクレバーで巧い騎手だけど、それ以上に馬の力を最大限に引き出せる気がするからな」

広田「陣営も前走については“気難しい面が解消したことで馬込みでも我慢が利き、2000mの流れでも折り合えて巧く脚を溜められた”と振り返ってました。状態に関しても、浅見助手から“絶好調!”の声が聞けましたし、取材に応えていたモレイラ騎手の満面の笑顔も印象に残りましたね。馬にも、日本における自身にも、GI初制覇のチャンスが訪れたと見ていいでしょう」

小島「僕も智美さんが考えているのと同じスローでの瞬発力勝負を想定してますが、純粋な決め手比べなら、牝馬のキレ味でヴィブロスがまとめて面倒を見るシーンも十分にあると思います。昨年のドバイターフで牡馬相手にモノ凄い脚を使って差し切った実績は、ここに入っても全くヒケは取りませんし、福永騎手にも“デムルメ&モレイラばかりじゃない”という日本人の意地を見せて欲しいですね」

広田「前走の宝塚記念は4着に終わりましたが、陣営の見立てでは距離が少し長いということで、同じ距離となるエリザベス女王杯ではなく、ここへ矛先を向けたとのことです。初めてとなる東京2000mについても、同じ左回りのドバイでの実績や、秋華賞勝ちなどパーフェクト連対の距離であることからも、ベスト条件でしょう。今年のドバイターフも2着だったとはいえ、牡馬相手でも遜色のない決め手を見せていましたし、5歳牝馬でも衰えどころか、陣営に言わせると“まだ馬体は成長している”とのことなら、今年の強力メンバーでも十分に太刀打ちができそうですね」

デスク「あとは、前走で宝塚記念を制したミッキーロケットが意外と不人気だが、思い返して見れば今年の宝塚記念は、今日と比べると一枚も二枚も落ちるメンバーだったからな」

瀬古「ただ、内枠を利してロスなく立ち回っていたにしても、自分から動いて早めに先頭に立って香港の実力馬ワーザーの追撃を凌いだんですから、マグレではできない走りでしたよ。“以前はゲートの不安や内に刺さる癖など色々と課題があったけど、そのあたりが解消してジョッキーが安心して乗れるようになったね。ヨーイドンにはしたくないので、前走のように自分から動いて長く脚を使うレースをさせたい”と、音無師は作戦を交えて抱負を語ってましたし、個人的には“一発屋”ではなく、二発目も三発目も打ち上げていいと思いますよ」

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競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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