常勝軍団・大阪桐蔭の挑戦2018

打倒・大阪桐蔭を狙うライバルたち 88校参加の北大阪の頂点に立つのは!?

松倉雄太

実力者そろう関大北陽、履正社

大阪桐蔭のライバルとなる履正社。主力として期待される筒井は昨春のセンバツでもレギュラーとして準優勝に貢献している 【写真は共同】

 ライバル筆頭は関大北陽。春の大会でエース左腕・久保玲司(3年)のイキのいい直球が光った、大阪桐蔭との決勝では登板せず、夏の再戦を見据える。打線は春こそ完敗に終わったが、根尾の球筋をじっくりと観察できた。夏へ向けて、引き出しをどう整理して臨めるか。そして大阪桐蔭と、どこで対戦できるのがベストなのかがポイントになりそう。

 履正社は筒井太成(3年)、浜内太陽(3年)、西山虎太郎(3年)、白滝恵汰(3年)ら昨年から試合を経験してきた打者がそろう。さらに姫路アイアンズ出身の小深田大地(1年)が入学早々、三塁のレギュラーを奪った。課題はディフェンス、特に投手陣は右の位田遼介(3年)と左の清水大成(2年)の2人が争う。ヤンキース岡山出身で188センチの大型右腕・田淵一樹(1年)も背番号18でベンチ入りを果たした。岡田龍生監督の投手起用に注目だ。捕手も溝田晃生(3年)と野口海音(2年)のどちらがマスクをかぶるか。

 履正社と同じブロックに入った汎愛は147キロ右腕・羽田野温生(3年)が打倒・履正社に燃えている。初戦の関大一も力があり、好勝負が期待できそうだ。

28年ぶり公立の出場はあるか!?

 校名変更後最初の夏となる東海大大阪仰星は昨年から経験のある笹沼歩(3年)と河内大地(3年)に加え、左腕の田中勇太(3年)が台頭。主将の古井一希(3年)を中心に打線が支えたい。金光大阪は昨夏の大会で好投した河合幸輝(3年)がエースに成長。170センチ55キロと細身ながら、テンポのいい投球が持ち味だ。

 箕面学園の左腕・西村太陽(3年)も昨年からの経験は十分でスライダーが決め球だ。開幕戦に登場する大産大付は中日、福岡ソフトバンクでプレーした田上秀則監督の夏初采配ということで注目が集まる。

 公立では春に大阪桐蔭をあと一歩まで苦しめた寝屋川に注目。エースで打の中心でもある藤原涼太(3年)、大阪桐蔭戦で3安打の野田大智(3年)を中心にバリエーション豊富な攻撃で私立に立ち向かう。汎愛、桜宮、都島工などの公立を長く率いた福原和行監督が夏から私立の大阪の監督に就任。寝屋川と同じブロックに入った。対戦が実現すれば、面白い試合になる予感だ。

 他にも秋ベスト8、春ベスト16でセンバツキッズフェスタに参加した池田、直球に力がある赤星風人(3年)がエースの香里丘、春ベスト8の吹田、昨夏決勝で登板した村上遼成(3年)が残る大冠など、28年ぶりの出場を狙う公立勢も元気なチームが多い。

 4回戦以降、2度行われる再抽選の行方にも注目だ。

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著者プロフィール

 1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中。

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