大阪桐蔭で存在感を発揮する努力家たち〜山田健太、石川瑞貴、青地斗舞〜
右の強打者として期待の山田
中軸に左打者が多い大阪桐蔭にとって、山田は右の強打者として期待がかかる 【写真は共同】
今春のセンバツで唯一ホームランを放った山田健太も、藤原や根尾らと並んで1年秋から期待されている選手の1人だった。昨春のセンバツでも全5試合でスタメン出場し、5割を超える打率を残している。今年に入り、すでに8本の本塁打を重ねているが、ちょうど昨年の今頃は絶不調に陥っていた。
「練習中にボールを手に当てて自分のスイングができなかったというのもあったんですけれど、5月、6月の調子はすごく悪かった」と、当時、本人が話していた。
昨年までは主にサード。たまにファーストを守ることもあった。現チームになってから本格的にセカンドとしての練習に取り組み、前チームのレギュラー坂之下晴人(関西大1年)から足の運びや捕球の仕方をつきっきりで教わり、今では難しいゴロを体勢を崩しながらも捕球、そして素早く送球するなど守備力も板についてきた。
中軸に左打者が多い大阪桐蔭では、右の強打者の台頭は大きなテーマでもあった。昨秋の公式戦の打率も2割台半ばと決していい方ではなかったが、冬場は振り込みと飛ばす力をつけるためにウエイトトレーニングに時間を費やした。
「今は芯に当てる確率も低いし、技術不足です。相手のピッチャーに合わせてしまっているところもあるので自分のスイングを何とか取り戻したい」
この春は府大会でもマルチヒットを放つ日もあれば、近畿大会決勝の智弁和歌山戦では3打数無安打と波があるのが課題とも捉えている。期待を力に変える最後の夏に向け、気合いは十分だ。