アーモンドアイ強すぎ二冠制覇 “ジェンティル以来の衝撃”だ!
「向こう正面で勝てると思った」
好位6番手追走から上がり33秒2の異次元脚! これでは他馬は抵抗できない 【写真:中原義史】
「向こう正面ですごくリラックスしてくれた後は、楽な流れになりましたし、ちょうどいいポジション。リズムも完ぺきでしたし、外からのプレッシャーもなかった。ちょうどいいレースになったと思いましたね。そこで勝てると思いました」
これは傲慢な物言いでもなんでもない。百戦錬磨の世界的名手が、自分の馬の状態と他馬の能力、レース状況を冷静に分析して得た答え。事実、レースはそうなった。
直線で入れたステッキは「左にモタれたところをまっすぐにするために」入れた2発だけだったという 【写真:中原義史】
三冠へ、ますます深まる自信
秋は秋華賞で三冠チャレンジ、そして“その先”の戦いも今から楽しみだ 【写真:中原義史】
「最初に見たときからいい馬だなとは思っていましたが、調教を進めていくうちにこれは“モノが違う”と思いました。その通りの走りでここまで来ることができて良かったと思いますし、今後はさらに成績を残せるように何とか三冠に行きたいですね」
もちろん、桜花賞V後すぐに“トリプルクラウン”と口にしたルメールも、有言実行にますます自信を深めた様子だ。
「はい、三冠を考えてしまいますね。この馬のベストの距離は2000メートルだと思うので、秋はちょうどいい距離かもしれないです。また、前のポジションからでも競馬ができると分かったのはジョッキーにとってもすごくいいポイント。スタートの後にプランを変えることができますし、乗っている方としては楽ですね」
デビューから5戦。これまでゆったりとしたローテーションを歩んできたアーモンドアイにとって、中5週の競馬は初めて間隔を詰めて走ったレースだ。また、ルメールいわく「初めて精一杯走らせた」レースだという。それだけにレース後の疲労は濃かったようで、国枝調教師は秋華賞ぶっつけも示唆したが、いずれにせよこの後は秋に備えてゆっくりと休息を取る充電期間となる。そして、来たる牝馬三冠……いや、その瞳が捉える焦点は、すでに“その先”にあるのではないか。
ハッピーバースデー、ルメール!
5月20日はルメールの39回目の誕生日、おめでとうございます! 【写真:中原義史】
(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)