1番人気11連敗中の新潟大賞典 データイチ押しの狙えるタイプは?

JRA-VANデータラボ

前走クラス・レース別成績(レースは出走10頭以上)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走クラス別では、オープン特別組の好走が多く、複勝率でもトップ。ただ好走馬の前走は16レースに分散している上、大阪杯のG1昇格や、中日新聞杯の時期変更など、ステップは近年の変化が激しい。引き続き同時期に行われている福島民報杯も16年までは別定、17年からハンデ戦に変わっているため、あまり参考にしづらい感がある。

前走クラス・着順別成績

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 そこで、あまり細かくは見ず、単純に前走クラス・着順別の成績を見たのが表6である。前走G3やG2ではあまりはっきりした傾向はなかったが、前走オープン特別組なら、好走できるのはそこで3着以内だった馬。特に連対馬の成績は素晴らしいので、オープン特別連対馬がいれば、まず候補には加えたい。

 なお、表に挙げなかった1600万組の好走2頭は、いずれも2000m戦を勝ってきた馬だった。また、前走G1の1頭はパッションダンス(16年)で、ダートのフェブラリーS16着以来という特殊なステップ。ただ、同馬は既に13年本競走や、15年の新潟記念を制したコース実績馬だった。

前走G3組の今回人気別、前走G2組の前走人気別成績

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6から前走G2、G3組は前走着順ではなく、別の視点で切り分ける必要がある。そこで、前走人気や今回の人気の成績を調べると、まず前走G3組は今回の人気がカギ。過去10年、7番人気以下の馬は9頭が好走していたが(表1)、前走G3組はそのうち1頭のみで、【0.1.0.33】。G3組なら狙いは6番人気以内に推される馬だ。

 一方、前走G2組は、前走で5番人気以内だった馬が【0.0.0.7】に終わっている。前走がG2で5番人気以内なら、G3のここでは引き続き上位人気に推される馬が多く、7頭はすべて今回6番人気以内。しかし、中山記念を2番人気で勝ってきたナカヤマナイトが、1番人気で5着に敗退するなど、まったく馬券に絡んでいない。G2組なら前走で人気がなかった馬のほうがここではチャンスがある

 以上、新潟大賞典の傾向をざっとまとめてみた。本稿執筆段階ではハンデ未発表だが、特別登録馬を見ると、マイスタイルが前走オープン特別(福島民報杯)2着で、出走してくれば表6から有力な候補。また、前走G2で人気薄(表7)だったナスノセイカンの一変も期待できる。ほかに、前走G3組の中から今回上位人気に推される馬も絡めつつ、ハンデや当日の人気、オッズも踏まえて判断したい。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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