人気落ち目のオープン好走馬が穴!? アーリントンCをデータ分析

JRA-VANデータラボ

活躍馬を輩出する出世レース

 皐月賞ウィークの今週は土曜阪神でこの時期に開催を移した3歳マイル重賞のアーリントンCが行われる。今年からNHKマイルCのトライアルとなり、上位3着以内馬に優先出走権が与えられる。近年の優勝馬からはミッキーアイル、レインボーライン、昨年のペルシアンナイトなど古馬となってからも活躍した馬を輩出し、出世レースともいえる一戦だ。今回は2013年以降の近5年のデータから好走馬や穴を開けるタイプの特徴を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

アーリントンC近5年の上位3着以内馬一覧

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1はアーリントンC近5年の上位3着以内馬一覧。勝ち馬のうち、2着に差をつけて勝利したコパノリチャード、ミッキーアイル、ペルシアンナイトの3頭は後にG1を優勝。接戦を制したヤングマンパワー、レインボーラインも古馬になって重賞を制しており、将来性があるタイプが勝利する出世レースといえるだろう。

 勝ちタイムはスローペースだった13年・15年を除くと、1分34秒0〜1におさまっている。今年も良馬場で平均以上のペースになれば、1分34秒前後の勝ちタイムとなりそうだ。また、4角通過順では近4年で4角10番手以下から差してくるタイプが人気薄で穴を開けている。昨年は1番人気に推されたペルシアンナイトが3馬身差の快勝。2着には後方から追い込んだ6番人気レッドアンシェルが2着に好走している。

 人気面では1番人気馬が昨年のペルシアンナイトら3勝をあげているが、勝った3頭はいずれも1倍台〜2倍台前半の断然人気となっていた。逆に4着以下に敗れた2頭は4倍台と混戦の中での1番人気馬だった。1番人気馬のオッズには注目しておきたい。また、近4年は昨年のレッドアンシェルら6番人気以下の伏兵が1頭は好走している。抜けた1番人気がいない時は混戦で、波乱が起きやすい一戦といえそうだ。

アーリントンCの枠番別成績(近5年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠番別成績。6枠に入った馬が昨年のペルシアンナイトら過半数の3勝をあげ、連対率・複勝率50%と優秀だ。大外の8枠も14年ミッキーアイルが勝利し、昨年2着のレッドアンシェルなど近4年続けて3着以内馬が出ている。これら外目の馬が優勢となっている。内目の馬も2〜4枠は複勝率が高いものの、最内の1枠からは3着以内馬が出ていなかった。ちなみに先週の競馬でも阪神牝馬Sの1・2着が7枠、桜花賞を勝ったアーモンドアイも7枠と外目の枠に入った馬が勝利していた。

アーリントンCの前走レース別成績(近5年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は前走レース別成績。シンザン記念組が昨年のペルシアンナイトら過半数の3勝をあげており、連対率50.0%・複勝率62.5%と非常に高い。ジュニアC組も15年ヤングマンパワーが勝利し、昨年3着ディバインコードなど近3年続けて3着以内馬を出している。
他では白梅賞組から13年コパノリチャードが勝利している。意外にも前走G1組からは勝ち馬が出ていない。

 3着以内馬15頭中11頭は前走オープン・重賞を使われており、500万下組はやや苦戦傾向にある。開催時期は1か月ほど移動したものの、前走オープン・重賞組を中心視した方が良いだろう。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

「最低限のスコア」西郷真央が日本勢最高3…

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント