【新日本プロレス】オカダがNJC覇者ザックを破りV11 最多防衛タイに並ばれた棚橋が挑戦名乗り

高木裕美

オスプレイが死闘制す 次期挑戦者にKUSHIDAを指名

IWGPジュニア戦は死闘の末、オスプレイが必殺のオスカッターでスカルを仕留めた 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 IWGPジュニアヘビー級王者のウィル・オスプレイは、30分を超える死闘の末に、前王者マーティ・スカルの挑戦を退け防衛に成功。試合後は自ら次期挑戦者にKUSHIDAを指名し、KUSHIDAもその場で呼応した。

 オスプレイとスカルは昨年11.5大阪でタイトルを賭けて対戦し、スカルが一瞬の返し技で王者オスプレイから王座を奪取。今年の1.4東京ドーム大会では、KUSHIDA、高橋ヒロムを交えた4WAYマッチで対戦し、オスプレイがスカルから直接勝利を挙げていた。オスプレイは今年の3.6大田区ではIWGPヘビー級王者のオカダと、3.25ロスではジュニアのレジェンドである獣神サンダー・ライガーと、それぞれノンタイトルマッチで対戦。その卓越したテクニックを世に知らしめたが、ロスでは試合後にスカルが乱入し、カサで急襲した上で、ベルトを奪い取り、王座挑戦をアピールしていた。

 共に英国出身のテクニシャン同士である両者。スカルは序盤から徹底した首攻めに出ると、15分過ぎには場外マット上でのパイルドライバーを炸裂。オスプレイは低いうめき声を上げながら、マットの上を転がってもん絶する。オスプレイも、ラリアットを狙う腕に飛びついて1回転し、ライガーボムで反撃に出ると、20分過ぎには、エプロンから場外への断崖式スパニッシュフライを敢行。だが、勢いあまって自分の顔面をエプロンにぶつけ、激しく流血してしまう。それでも、コークスクリューシューティングスタープレス、オスカッターを繰り出すも、ダメージが大きくカバーに入れず。スカルは得意の指折り攻撃から頭部へのストンピング、胴絞め式チキンウィングフェースロックで締め上げ、ツームストンで勝負に出ようとするも、オスプレイはこれをスタナーで切り返し、コーナーからのオスカッターで大逆転勝利。

 試合後、マイクを握ったオスプレイは、放送席からこの試合を見守っていたKUSHIDAに対し、「KUSHIDA、もう一度IWGPジュニアのベルトをかけて戦おう」と呼びかけると、KUSHIDAもサムズアップで応え、2人で見つめ合った。

ジュニアタッグ戦は再び王者組が頭脳プレーで勝利

3WAYとなったジュニアタッグ王座戦は再び鈴木軍の2人が勝利し、防衛に成功した 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 IWGPジュニアタッグ王座を賭けた3WAYマッチでは、王者組の金丸義信&エル・デスペラード組が、BUSHI&高橋ヒロム組、SHO&YOHのROPPONGI 3Kを退け初防衛に成功した。

 この3チームは3.6大田区総合体育館大会でも3WAY戦で対戦。混戦の中、BUSHIがSHOに毒霧噴射した次の瞬間、金丸がBUSHIに酒のミスを噴きかけ、すかさずデスペラードがSHOを丸め込んで3カウントを奪取。当時の王者組であった3Kは一度も防衛することなく、ベルトを奪われてしまった。その悔しさを晴らすべく、3Kは前シリーズ、再三にわたりリング上に乱入し、王者組に対しリマッチを要求。その執念が実り、約1カ月ぶりの再戦が実現した。

 3Kは意気込みを見せ付けるべく、ゴングを前に王者組に奇襲攻撃。リング上から同時にトペで突っ込んでいく。だが、金丸もベテランならではの余裕で戦況をひっくり返すと、今度はLIJコンビが猛攻開始。ヒロムは3Kの監督改めチームメイトとなったロッキー・ロメロをリングに上げ、ストンピングを連発すると、SHOがロメロに覆いかぶさり、身を呈してかばう。さらにヒロムは必殺のTIME BOMBで一気に勝負を決めようとするが、なんと、カウント3が入る寸前、金丸がリング下からマーティ浅見レフェリーの足をつかんで場外へ引っ張り出し、カウントを阻止。さらにデスペラードがベルトでSHOの顔面を殴打し、ピンチェ・ロコでフィニッシュを決めた。

2/3ページ

著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント