【全日本プロレス】初のさいたまSAで宮原が三冠再戴冠 全日本マットで「チームJAPAN」が再会!?
青木が世界ジュニア防衛 全日本ジュニアの底上げ誓う
青木は変形の腕ひしぎ逆十字固めで近藤からギブアップを奪い防衛に成功 【写真:SHUHEI YOKOTA】
昨年11月から突如としてマスクマンに変身した青木は、2.3横浜でTAJIRIを破り、約1年8カ月ぶりに王座返り咲き。その際、TAJIRIにマスクを破られ、試合中にマスクを脱いで素顔でファイトしたが、この後はマスクマンに逆戻りしていた。
挑戦者の近藤は闘龍門出身で、08年に全日本に入門し、同王座などを獲得。だが、13年に退団し、同年9月に旗揚げされたWRESTLE-1に参加。昨年4月からはWRESTLE-1の取締役副社長に就任した。
両者は2.13後楽園での「Jr. BATTLE OF GLORY」公式戦で激突。近藤が13分29秒、キングコングラリアットで勝利すると、2.24大阪での優勝決定戦でも岩本煌史を破って優勝。リング上から「今の全日本のジュニア、一番弱い。今日付け加えるぞ。一番レベルが低い」と、古巣の現状を一刀両断していた。
青木は怒りを爆発させるかのように、序盤からトペスイシーダで飛び出すと、さらに、アームブリーカーでの右腕殺しから、再びトペスイシーダ3連発、ミサイルキック。しかし、近藤もマンハッタンドロップ、DDT、ザ☆オリジナルとたたみかけ、青木のラリアットに呼応するかのようにラリアット。15分過ぎ、近藤が胴絞めスリーパー、オーバードーズ。さらに強烈なキングコングラリアットを打ち込むも、青木はカウント2ではね返し、ウラカンラナから腕ひしぎ逆十字固めで捕獲。そのまま変形で締め上げるトラップオーバーで、ついに勝利をもぎ取った。
試合後、マイクを握った青木は「本当にキツくて、本当に強いと思いました。だけど、全日本のジュニアは一番弱くはないはずです。今はまだ発展途上ですが、自分の力で、本当に一番強いジュニアを作り上げていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」とアピール。古巣からの出戻り組や外敵が跋扈(ばっこ)する全日本ジュニアの中で、エースとして踏ん張りながら底上げをしていくと誓った。
諏訪魔、再び藤田らはぐれIGF軍に屈辱
はぐれIGF軍団が再び諏訪魔を蹂躙し、屈辱を与える 【写真:SHUHEI YOKOTA】
両者は15年11月の天龍プロジェクト東京・両国国技館大会でタッグマッチで初対戦。だが、まったくかみ合わず、客席からは大ブーイングが起きた。試合後、諏訪魔は「スイングしなかった」と再戦を拒否。一方、藤田は「あいつはカマボコだ。煮ても焼いても食えねえよ」と話していた。
その後、藤田は16年9月25日の総合格闘技イベント「RIZIN」さいたま大会で元大関・把瑠都に敗れ、引退を示唆。だが、17年8月、スポーツ紙のインタビューで現役続行を宣言すると、「オレと関わった4人とまず決着をつけたい」と話し、石井慧、把瑠都、諏訪魔、大仁田厚の4人の名前を挙げた。すると、この発言に大仁田が反応。同年10月31日に後楽園で行われた大仁田引退試合で、藤田は約1年8カ月ぶりにプロレスのリングに復帰した。
そして今年の2.3神奈川・横浜文化体育館大会で新たな事件がぼっ発。同大会で世界タッグ王座から転落し、控室に引き揚げた諏訪魔をNOSAWAとカシンが襲撃。諏訪魔をリングに連れ戻し、その顔面に真っ赤な毒霧を噴射すると、鬼のお面をかぶった藤田も登場。藤田は諏訪魔の頭をイスで殴打し、倒れた諏訪魔の口にカマボコを押し込み、ハイボールで祝杯をあげたことで、遺恨が再燃した。
はぐれIGF軍は凶器を手に、ストリートファイトスタイルで入場。セコンドにはフレディ・クルーガーの姿も。まずは諏訪魔と藤田がオーソドックスにバックの取り合いを展開。だが、場外戦となるや、藤田は鉄柵に振ってカシンと共に顔面を踏みつける。さらに藤田は、テーブル上に横たわった佐藤にもエルボードロップを発射。佐藤の体はテーブルごと真っ二つにたたき割られてしまう。なおも藤田は割れたテーブル板で諏訪魔を殴打。諏訪魔もリング上でドロップキックを突き刺し、妨害に入ったカシンとNOSAWAをチョップでなぎ倒すと、藤田に串刺しラリアット、スロイダーを炸裂。だが、すぐさまカシンがイスで殴ってカットに入る。なおもエルボー、チョップの応酬から、諏訪魔がブレーンバスターを炸裂。さらには、藤田の手からイスを奪い取り、お返しとばかりに頭をブチ抜いてみせる。チョップ合戦から諏訪魔がバックドロップを決めると、藤田もスリーパーで捕獲。この間に、NOSAWAが岡田をレフェリーストップで仕留めた。
試合後、はぐれIGF軍がリング上を占拠すると、セコンドのフレディがダウンしたままの諏訪魔の口にカマボコを突っ込み、4人で祝杯。横浜に続き、またしても最上級の屈辱を味わわされた諏訪魔にとって、はぐれIGF軍との遺恨決着戦は避けられない状況となった。