選手を守ってあげる“ルール”が必要 小塚崇彦が今後のフィギュア界を展望
羽生結弦(右)と宇野昌磨が1、2フィニッシュ。平昌五輪で日本はあらためてレベルの高さを示した 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
あらためて日本のレベルの高さを示した大会となったが、2022年の北京五輪を見据えた戦いはすでに始まっている。3月21日からは世界選手権も開催され、頂点を目指す選手たちが再びしのぎを削る。次の4年はどうなっていくのか。そして日本選手たちに求められていくことは何か。バンクーバー五輪で8位入賞した経験を持つ小塚崇彦さんに展望を語ってもらった。
パワーが付くのを待つことも重要
男子は羽生選手と宇野選手が1位、2位になったことで、2人の強さがあらためて証明されました。その一方で、2人と他の日本人選手の間にレベル差があることも事実です。それを底上げしていくために何が必要か。まずはこれだけ素晴らしい選手が日本にいるので、彼らの背中をとにかく追いかけていくこと。同じ場所で練習できれば理想です。2人と一緒に練習できれば、当然刺激を受けます。
あと男子に関してはパワーが付いてくるのを待ってあげるということも大事です。スケートに必要なパワーというものは19歳から23歳くらいでまた付いてくるものです。そこまで待つしかないということもあるのですが、待つと言ってもただ待つのではなくてスケートの練習を当然しなければいけないですし、ケガをして間が空いてしまわないようにする。しっかりと期間を空けないように練習をすることが大切だと思います。
まだ14歳ながら、昨年末の全日本選手権に出場した佐藤駿。今後注目を集めそうな逸材だ 【坂本清】
山本選手は大きなケガをして、今季から戻ってきました。以前は4回転も跳んでいましたし、スーッと抜けるようなきれいなスケーティングをする。ただ、ケガで練習できない期間が長かったので、今後はそれに気をつけて以前の状態に戻していく必要があるとは思います。また先日の世界ジュニア選手権に出場した須本光希選手(浪速中・高スケート部)と三宅星南選手(岡山理大付高)にも注目しています。