待ち遠しい大谷の実戦、現状分かるのは? データで見る二刀流への挑戦
ライナーの打球速度はスプリンガー級
大谷の打球速度のデータからも高いポテンシャルが感じられる 【Getty Images】
打球の平均初速のみだが、大谷はフライの場合で94.3マイル(約152キロ)。ライナーの場合で96.6マイル(約155キロ)だった。フライの場合のリーグ平均(16、17年)を見ると91.2マイル(約147キロ)で、ライナーの場合が93.0マイル(約150キロ)なので、いずれも平均値を上回っている。
ではこれが、どの程度にランクされるのか。
フライの平均初速が一番速いのは、ジョーイ・ガロ(レンジャーズ)の100マイルちょうど。2位のアーロン・ジャッジが99.4マイルで、3位がジャンカルロ・スタントン(ともにヤンキース)の97.7マイルだった。大谷の数字はリーグ37位タイで、ジョク・ペダーソン(ドジャース)、エドウィン・エンカーナシオン(インディアンズ)といったパワーヒッターと同じである。
ライナーに関してはジャッジが100.7マイルでトップ。2位がネルソン・クルーズ(マリナーズ)の100.5マイル、3位がペドロ・アルバレス(オリオールズ)の99.9マイル。大谷の96.6マイルはといえば21位タイに相当し、昨季のワールドシリーズで、史上最多タイの5本塁打を放ったジョージ・スプリンガー(アストロズ)と同じだった。
もちろん、投手としての数値同様、この数字だけで打者としての能力を評価できるわけではない。しかし、上位にはパワーヒッターの名前がズラリと並び、大谷の数値からは高いポテンシャルが感じられる。
ちなみに27日のオープン戦の3打席目の打球初速は105.8マイル(約170キロ)だったとのこと。これを知ったアナリストはおそらく、地団駄を踏んだのではないか。
さて、現段階ではデータが限られているので、ここまでとするが、Statcastで得られる大谷の投打の数値に関しては、シーズンを通してモニターしていきたい。また、データアナリストらが、どんな分析を試みるのか。そうした部分も合わせて、今後伝えていきたい。