大谷翔平、OP戦初登板に「いい収穫」 相手打者が指摘した4シームの球質
オープン戦初登板を果たしたエンゼルス・大谷翔平(写真左) 【Photo by Rob Tringali/Getty Images】
「オォ〜!」
フィリップスは辺りを見渡したが、それは紛れもなく、「大谷が発したもの」だという。
「誰かと思ったけど、大谷しかいないからね(笑)」
大谷はもともと、感情を露わにするタイプだが、こういうリアクションは少なかったのではないか。メジャーならではのパワースイングに、少なからず彼は、何かを感じた。
それは同時に、大谷が、メジャーのマウンドを実感した瞬間でもなかったか。
1回1/3を2失点、初被弾も……
しかし、週末に加え、大谷が、オープン戦とはいえ、メジャーで初先発するとあって、スタンドは盛況。試合前、彼の名前がコールされると、大きな歓声が沸いている。
集まったメディアの数は、ブリュワーズの記者らも含めれば100人を超え、さすがの注目度。大リーグ公式サイトでも、デビューの様子が、トップで報じられた。
ただ、それに比例する内容だったかと言えば、本人の言葉が如実にそれを物語る。
「内容はともかくとして……」
初回、先頭のジョナサン・ビラーに、センターのまずい守備もあって、二塁打を許すと、1死後、ワイルドピッチ、捕手の送球ミスの間に先制点を与えてしまった。
2回には、先頭のキーオン・ブロクストンにレフトスタンドへ運ばれ、メジャー初被弾。144キロのストレートが甘く入った。
次打者のニック・フランクリンをレフトフライに仕留めたものの、その時点で球数が31球に達し、マイク・ソーシア監督がダグアウトを出ると、予定の2イニングを投げきれなかった。
1回1/3、2安打、2失点(自責点1)、1四球、2三振。それがメジャーデビューの数字となっている。