新春ガールズバトル!東西各記者の◎は…混戦模様の日曜重賞フェアリーS座談会

競馬専門紙「優馬」

歴史を振り返れば どの馬にもチャンスあり?

陣営の評価がすこぶる高いライレローズ(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「ただ、フェアリーSは年明けのマイル戦となってからの過去9回で、単勝二桁人気の馬が7回も連に絡んでいて、しかも目下6年連続で連対中。何でもアリのレースだよな」

山崎「僕は時計比較の点でもさほど人気にならないと思えるライレローズを狙ってみます。この馬のデビュー戦は、スローだったとはいえ重馬場でラスト2ハロンが11秒1−11秒0という新馬としては破格のラップで、勝ったオハナも強かったですが、この馬の脚力も相当なレベルと言えます。前走は少し行きたがる面を見せましたが、それでも先行して楽に抜け出す着差以上の完勝でしたし、センスのいい走りから中山マイルもOKだと思いますね」

馬場ライレローズの陣営の評価は、“同じ厩舎でオークスを勝ったサンテミリオンと同等のポテンシャル”という高いものなんですよ。テンが速くて器用さがあるので、コース替わりも割り引くどころかむしろ歓迎のクチですね」

久光「僕は時計比較でこそ見劣るものの、レッドベルローズの器がひと回り違うのではないかと見ています。ヤンチャで道中は遊び遊び、まともに走ったのはラスト2ハロン程度という新馬戦は、2着とはハナ差でも3着以下には6馬身もの差を付けましたし、スケールの大きな走りだったと思います。コース替わりはけっしてプラスとは言えませんが、それを差し引いても余りある魅力を感じますね」

小島「確かにレッドベルローズの末脚は侮れませんよね。決め手勝負の流れになって、まとめて差し切るシーンも十分考えられますよ」

守屋レッドベルローズの初戦の時の陣営のコメントは“穏やかな気性で初戦向きかは微妙。ただ、古馬と併せて遜色ない動きをするので、いいモノがあるのは間違いない”とのことだったんですが、パドックではチャカチャカ歩き、返し馬もかなり行きたがっていて、どこが穏やかなんだ……と思いましたよ。“あのテンションが実戦でいいほうに出たのかなぁ。でも、普段は本当に大人しいんだよ。短期放牧明けだが変にテンションも上がっていないし、重賞でも牝馬同士なら差はないと思う”と、鹿戸雄師は今回への意気込みを語ってましたが、VTRを見返すと直線で何度も手前を替えていて、気性を含め幼さが残っているのも否めませんし、初の中山で右回りがどうかの課題もあります。素質はヒケを取らないとは思いますが、決め手が生きる流れが最低限必要でしょうね」

瀬古「僕は東のスタッフにスカーレットカラーの◎がないのはちょっと納得できませんね。前走は直線で前が壁になって少し追い出しを待たされながら、阪神JFでも2着だった勝ち馬を上回るメンバー最速の上がり。ラストは確実にいい脚を使える馬で、過去4戦とも違う競馬場で崩れずに走れているのも心強い材料です。高橋亮師も“阪神JFを除外されたあとは少し間隔を取って調整したが、落ち着きがあって状態はいい。器用なタイプではないが、京都の内回りでいいレースができたので中山にも対応できそう。新馬戦からずっと好メンバーを相手に戦ってきた馬だからね”と、楽しみな様子でした」

那谷サヤカチャンも、メンバー唯一のオープン馬なのに、ちょっとバカにされ過ぎだぞ。前走の阪神JFは、アルテミスSの後に少し楽をさせた影響で太目残りだったのに加えて、馬込みに包まれる競馬になって集中力が途切れたもの。レース後もケロッとしていたそうで、力を出し切っていないのは明らかだよ。アルテミスSのレベルが高かったというのが衆目の一致するところなら、2着のこの馬がもっと評価されてしかるべきだと思うし、絶好枠を引いて、本来の前々で運ぶレースができれば、粘り込みも十分可能だろう」

山崎グランドピルエットも、2走前のアルテミスSを除いた中山での2戦だけを見れば十分に怖い一頭です。前走のひいらぎ賞にしても、行った行ったの決着で展開が不向きで、上位2頭が牡馬だったことから、3着でも陣営は“とてもいい内容だった”と評価してました。当然、牝馬同士ならチャンスはある、ということですね」

デスク「あと、気になる馬では同じ舞台での新馬戦が着差以上に強かったデュッセルドルフが残っているが」

西田「まだ弱いところがあって陣営も半信半疑だったデビュー戦で、大外からねじ伏せた強さは本物だと思いますが、帰厩後に順調さを欠いたのは気懸かりですね。急ピッチで態勢は整えられましたが、能力でどこまでカバーできるか、と言ったところでしょう」

木谷「さて、僕の新年一発目の◎はレッドベルローズです。暮れの有馬記念と同じ蛯名騎手での勝負となりますが、その有馬で受けた不利については激怒ですよ、ホンマに。そして相手には人気薄のハトホルも押さえたいですね。しかしまぁ、有馬はデスクと微妙に被ったのが災いしたのか……。それはそれとして、蛯名騎手にはここを勝って笑ってもらいたいですね」

デスク「俺も、あの不利がなければ突き抜けていたと、思っても後のマツリダゴッホ。年も替わって心機一転で臨みたいが、今回は木谷と被ってないから安心しろ。ただ、被ったのは本紙で、プリモシーン◎なんだよな。新年早々に訪れた本紙武井の試練、って、俺が言ってどうするんだ」

2/2ページ

著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント