現役最強はキタサンか、レイデオロか データで占う頂上決戦ジャパンCの勝ち馬
前走天皇賞(秋)組の着順別成績(過去10年)
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走天皇賞(秋)組で好走した馬(過去10年)
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
結論
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
外国馬の出走は4頭いるが、実績的には地味と言わざるを得ない。なかなか適性やレース展開・ジョッキーの腕でカバーしきれるレースではないので、今年も厳しいと見たい。よって日本馬同士の戦いになるだろう。
今年の天皇賞(秋)は周知の通りキタサンブラックが勝利した。大変な不良馬場で行われたため、着順イコール能力と言い難い面は多々あるが、好走した馬たちの地力を疑う余地はない。ただ、天皇賞(秋)で勝利したことでここでの勝利が遠のいた可能性はある。データ的には天皇賞(秋)からの連勝は容易ではないからだ。連軸としては信頼できても、勝ち切るのは簡単ではないとみたい。
天皇賞(秋)で惜敗の2着で、今年の宝塚記念を制しているサトノクラウンの逆転も、データからでは十分考えられる。あと、敗れた馬の中では紅一点のソウルスターリング。この秋は苦しいレースが続いているが、人気を落とすようならば見限れない。このレースは牝馬が回収率を押し上げているので、巻き返しを警戒したい。
あとはレイデオロ。前走神戸新聞杯を快勝し、菊花賞ではなくここに照準を合わせてきた。芝2400mのG2をステップレースにして挑むという臨戦過程として考えれば、成功例はあると言える。勢いある3歳馬の中でもダービー馬の称号を持つ特別な存在。古馬を撃破し、一気の頂点も狙えそうだ。
文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。