全日本インカレの見どころを徹底解剖 群雄割拠の女子は筑波大が雪辱を果たすか!?

月刊バレーボール

初戦から有力チーム同士の激戦に期待

東海大は勢いのある下級生と、経験豊富な上級生のバランスが取れたチームだ 【月刊バレーボール】

 関東大学春季リーグ戦は8位だったが、東日本インカレで3位、秋季リーグ戦では優勝と、大会ごとに飛躍を遂げているのが東海大だ。主将の小林奏瑛(4年)は、「結束力を一番のテーマに掲げて、スタッフを含めた全員で優勝を目指します」と宣言。2年前の日本一を肌で感じた4年生たちを軸に、王座奪還を目指す。

 秋季リーグでは鹿屋体育大に優勝を譲ったが、西日本インカレを制した福岡大も、次こそはと日本一の栄冠を狙っている。伊東寿奈(2年)の高さを生かしたブロックや、速いクイックで相手を翻弄(ほんろう)し、守備面ではガッツあるレシーブが魅力のリベロ、岡田倫奈(4年)がチームを支える。米沢利広監督は、「ブロックも含めてディフェンスがよく、粘り負けないようにしていきたいです。拾って粘って、相手に先にミスをさせるチームになっていければ」と、優勝を視野に入れている。

 東北勢では、東日本インカレベスト4の東北福祉大の底力も計り知れない。そして、大舞台で強さを見せる日本体育大、ユニバーシアード代表の杉郁香が率いる東京女子体育大など、有力チームがひしめく。

 そんな中、トーナメント初戦では、いきなり昨年度の全日本インカレで創部以来最高の3位という成績を収めた順天堂大と、関西秋季リーグ1位の龍谷大が対戦する。ほかにも、関東大学秋季リーグ戦6位の日本女体大と東海女王・中京大の対戦、西日本で力を伸ばす中国秋季リーグ1位・広島大と、成長株の関東秋季リーグ戦7位・国士舘大など、初戦から激戦が期待される。

4年生の意地のぶつかり合いも大会の魅力

全日本インカレでのタイトル奪取に懸ける青山学院大。「4年生の意地を見せる」と比金主将は意気込む 【月刊バレーボール】

「4年生が9人と、チームの中で占める割合が高いです。コートにも例年より多く入っている分、4年生の意地を見せます」と意気込むのは、青山学院大主将の比金みなみだ。東日本インカレ準優勝、関東大学秋季リーグ戦で4位と安定して上位に位置しているものの、優勝には届いていないだけに、最後の大会でのタイトル奪取に懸ける思いは強い。

 同じく嘉悦大も、関東大学春季・秋季リーグ戦ともに2位、東日本インカレベスト8と、あと一歩のところで王座を逃してきた。さらに、「今年度はコートの中に4年生が5人入っています。4年生を中心に引っ張る姿を見せたいです」(窪田美侑主将)と、最上級生として今年こそはという思いに燃えている。昨年度は2部降格の悔しさも味わったが、今春から1部に復帰。粘り強いレシーブを武器に最後の大会に挑む。

 一瞬も見逃せない、大学バレーの祭典。選手たちの雄姿を、ぜひ会場で見てほしい。

(岡崎絵莉/月刊バレーボール)

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著者プロフィール

1947年創刊。バレーボールの専門誌として、その黎明期から今日まで、日本のバレーボールを取り上げ、その報道内容は、全日本、Vリーグはもちろん、小・中・高・大学生、ママさんまで、多岐に渡る。

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