【DDT】「民意を問う」総選挙を制したディーノ 竹下の防衛記録阻止へ「厳しさ教える」

高木裕美

2位・HARASHIMAは佐々木のベルトに挑戦へ

2位のHARASHIMAはDDT EXTREME級王者・佐々木大輔への挑戦を表明した 【スポーツナビ】

 なお、個人部門2位に輝いたのは、昨年1位のHARASHIMA。副賞として与えられる10.22後楽園大会でのタイトル挑戦権では、DDT EXTREME級王者・佐々木大輔を選択した。

 ディーノに敗れ、惜しくも史上初となる2連覇は逃したHARASHIMAだが、それでもトレードマークの笑顔は失わず。「去年は1位で、そのチャンスを生かしてKO−Dのベルトを取れた。今年は2位だけど、みんなが入れてくれてうれしい。この票を生かして、いろいろなベルトを何でも取ります」と、貪欲な姿勢を見せた。

 現在、HARASHIMAはプロレスリング・ノアの丸藤正道と共にKO−Dタッグ王座を巻いており、先日の9.20宮地鉄工所での工場プロレスで初防衛に成功。そのため、今回は佐々木の持つEXTREME王座に狙いを定めた。

中間発表1位の佐々木は4位に沈み、苦い顔 【スポーツナビ】

 指名を受けた“カリスマ”佐々木大輔は、中間発表では第1位だったものの、最終的には4位となり、賞金も何もないという結果に悪態つきまくり。さらに、「DAMNATION」で同じユニットの遠藤哲哉が3位に入り、何とも気まずい感じになっていただけに、そのフラストレーションの矛先をHARASHIMAに向けてくることは確実だ。

 これまでKO−D無差別級王座を9度も戴冠してきたHARASHIMAが、今度はEXTREME級で旋風を起こすのか。また、すさみ続けるカリスマ・佐々木が、どんなルールで難敵を迎え撃つのかも気になるところだ。

全日本マニア・石井が諏訪魔との対戦直訴

13位・石井慧介は、後楽園での諏訪魔戦を直訴 【スポーツナビ】

 13位になった石井慧介は、ステージ上から「10月22日、ゲストで参戦する諏訪魔選手と試合を組んでください」と直訴。これに対し、ディーノプロデューサーも「価値観をぶつけてくれるなら考える」と、検討の余地を示した。

 10.22後楽園大会では、上位20選手のほか、他団体ゲストとして、諏訪魔、ウルティモ・ドラゴン、鈴木秀樹、アブドーラ・小林の参戦が発表されている。石井は大の全日本プロレスファンであり、過去には短期間ながら練習生として入門。DDT所属となった後、全日本マットにレギュラー参戦し、アジアタッグ王座、世界ジュニア王座などを獲得している。

 諏訪魔は今年の「王道トーナメント2017」で優勝。10.9全日本・後楽園大会では宮原健斗の持つ三冠ヘビー級王座への挑戦も決定していることから、22日は三冠王者としてDDTのリングに立つ可能性もある。かつて四天王プロレスにあこがれ、歴代王者や試合タイムまで細かく記憶するプロレスオタクが、当日、全日本の顔とどんな形で遭遇するのか。

DAMNATIONが2年連続ユニット部門1位

2年連続のユニット1位になったDAMNATION。今林久弥APが表彰を読み上げるところに無駄なプレッシャーをかける 【スポーツナビ】

 また、ユニット部門では、DAMNATION(佐々木大輔、石川修司、遠藤哲哉、マッド・ポーリー)が昨年に続き1位を獲得。今年の12.30後楽園大会(昼)の興行プロモート権を得た。

 1149票という得票数にも、カリスマ・佐々木と遠藤は「プロモート興行で儲けた金はどうなるんだ?」と、いつも通りに金の話に終始。昨年は小規模会場の新宿FACEだったが、今年は聖地・後楽園での興行となるだけに、早くも皮算用を始めていた。

 また、1065票であと一歩及ばず2位となったのは「#大家帝国リターンズ」(男色ディーノ、スーパー・ササダンゴ・マシン、大家健、石井慧介)。#大家帝国は15年のユニット部門で2543票を集めるぶっちぎりの1位となり、同年11・17後楽園大会でプロデュース興行を開催。「マッスル」を復活させ、HARASHIMAと新日本プロレス・棚橋弘至との“モヤモヤ清算マッチ”を仕掛けた上、棚橋が「終わりパワポ」を行ったことで、大きな話題となった。

 そのため、今回も興行権を手に入れるべく、大いに燃えていたが、個人部門1位のディーノに対し、石井は13位、大家は16位と選抜入りを果たしたものの、肝心のブレーンであるササダンゴが22位とまさかの大ブレーキ。圧倒的人気を誇るDAMNATIONにストップをかけることはできなかった。

 一方、わずか116票でユニット部門最下位となった「豚ing2017」(松永智充、伊橋剛太、島谷常寛)は解散が決定。この結果に、松永は「オレのハートは砕けたか。砕けちゃいない」と、3日ぐらい前に某老舗団体で聞いたことがあるようなセリフを吐き、ファンも失笑。だが、その後の伊橋のまったく似ていないモノマネでは、場内に笑いすら起こらず、完全に放送事故状態となっていた。

総選挙20位のメンバー 【スポーツナビ】

■「DDTドラマティック総選挙2017」結果

【ユニット部門】
1位 1149票 DAMNATION
※DAMNATIONは12月30日後楽園ホール大会の興行プロデュース権を獲得

2位 1065票 #大家帝国リターンズ
3位 929票 酒呑童子
4位 786票 スマイルスカッシュ
5位 656票 NωA
6位 512票 野郎Z
7位 465票 ALL OUT
8位 296票 T2ひー
9位 213票 SDR
10位 116票 豚ing2017
※最下位ユニットの豚ing2017は解散
(有効投票数6006票)

【個人部門】
<選抜=10月22日後楽園ホール大会本戦出場選手>
1位 587票 男色ディーノ
※男色ディーノは賞金100万円と10月22日後楽園ホール大会メインイベントでのKO−D無差別級王座挑戦権を獲得
2位 566票 HARASHIMA
※HARASHIMAは賞金30万円と10月22日後楽園ホール大会でのDDT EXTREME級王座への挑戦を表明し決定
3位 501票 遠藤哲哉
4位 470票 佐々木大輔
5位 330票 高梨将弘
6位 285票 高尾蒼馬
7位 261票 竹下幸之介
8位 227票 彰人
9位 197票 赤井沙希
10位 176票 大石真翔
11位 174票 KUDO
12位 173票 勝俣瞬馬
13位 162票 石井慧介
14位 158票 大鷲透
14位 158票 MAO
16位 152票 大家健
17位 150票 チェリー
18位 149票 アントーニオ本多
19位 147票 坂口征夫
20位 141票 平田一喜

<アンダーボーイズ=10月22日後楽園ホール大会アンダーマッチ出場選手>
21位 135票 樋口和貞
22位 110票 スーパー・ササダンゴ・マシン
23位 108票 岩崎孝樹
24位 95票 上野勇希

<惜しくも届かなかった人達>
25位 84票 ゆに
26位 74票 レッカ
27位 71票 ヨシヒコ
27位 71票 ディエゴ
29位 50票 島谷常寛
29位 50票 伊橋剛太
(有効投票数6251票)

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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