不思議な団体『Iジャ』の歴史 東京03豊本のプロレスあれこれ(21)
伝説の“新宿2丁目劇場”
99年に浅野起州社長(右)が就任。ここからIジャは巻き返します 【スポーツナビ】
浅野社長の経営する新宿2丁目のお店「花膳」で記者会見を行うようになります。浅野社長のキャラクターも浸透し、この“新宿2丁目劇場”と言われる会見がまた伝説となっていきます。
花膳で会見中にフレディー・クルーガーが店の前で浅野さんを原付で引き逃げ。慌てて選手たちが浅野さんをすぐ近くの病院へ連れていくのだが、病院の看板をみたら肛門科。
この頃からタイガー・ジェット・シンのマネージャーとしてゴージャス松野さん登場!
浅野さんも『すてきな16歳』という曲でデビューしたり、シンを倒すために火を吹く特訓でガソリン飲んじゃったりの大活躍。
新宿2丁目劇場がひと段落すると今度は
・スティーブ・ウイリアムズ
・テッド・デビアス
・ディック・スレーター
・ビッグ・ボスマン
・ハクソー・ジム・ドゥガン
・バリー・ウインダム
・マイク・ロトンド
などの新日本や全日本に来日したことのあるような一流外国人選手が毎シリーズ参戦するようになります。
いやはや、新宿2丁目劇場はなんだったのか!?
UMAが登場 ノアの選手と対峙するプロレス珍百景に
UMA(未確認生物)軍団が所属メンバーで、いろいろなリングを荒らしていた(写真はデスワーム♀) 【写真:前島康人】
マイク・ロトンドに至ってはIジャのリングで引退試合してますからね。「呼んでくれるだけで、姿が見られるだけでファンはうれしい外国人レスラー路線」が終わると、また団体の路線は面舵いっぱい!
・ビッグ・フット
・雪男
・デスワーム♀
・チュパカブラ
・ゴム人間
といったUMA軍団が参戦!
UMA(未確認生物)ですから姿が見られるだけで貴重とは思いますけども、リング上では異様な光景でした。
そのUMA軍団の指揮をとるハル・ミヤコが「トップシークレット」というフレーズで極地的な人気に。
ちなみによく考えたら河童小僧という選手が旗揚げ当初からずっとIWAジャパンにいました。
さらになぜだかプロレスリング・ノアの選手も参戦でリング上で小橋建太さんとUMA軍団が対峙(たいじ)したり、これはもう、プロレス珍百景の1つです。
浅野体制16歳の誕生日で……
浅野社長の『すてきな16歳』のCDジャケットです! 【写真提供:東京03 豊本明長】
時代時代で形を変えて生き残っていった不思議な団体IWAジャパン。もはや団体自体がUMAじゃないかなと思うくらいです。
しかし、このところ興行を打つことなく開店休業状態だったんですが、いよいよ今回が最後の興行になりそう。
浅野社長は1999年からですので、2017年で18年間IWAジャパンを支えて来ました。とはいっても2014年から無期限休止を発表して3年間はお休みしていたので、15年間……。
おや?
浅野社長の歌っていた、『すてきな16歳』の歌詞に……
♪今はもう 昨日の私と違うレディーよ
口紅つけて気取ってみたの
ハッピーバースデー16歳♪
なるほど、浅野社長は浅野さん体制のIジャの16歳の誕生日直前に、IWAジャパンをたたんで、大人になっていくんですかね。
ま、それも“よかちん”ですね。
※追記
東京03の豊本明長さんが、世界プロレス協会のミス・モンゴル選手と入籍。またモンゴル選手の妊娠も発表されました。
以下、豊本さんのコメント。
「奥さんの仕事や体調面などを考慮した上で、2人で話し合い、このタイミングでの報告となりました。また、プロレス会場などで大仁田(厚)さんをはじめ、奥さんの身体を気遣って支えてくださった選手、スタッフの皆様には感謝しかありません。モンゴルが無事に赤ちゃんが生めるように全力で支えて行きます」