レイデオロ万全も記者◎の数はキセキが上 ダービー馬の秋緒戦、神戸新聞杯を激論!

競馬専門紙「優馬」

待ってろレイデオロ! 巻き返しを期すダービー組

春のクラシックは不本意な結果に終わったカデナ(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「それ以外となると、やっぱりダービー出走組の巻き返し、ってことになるんだろうな」

瀬古「春2冠こそ不発に終わったカデナですが、弥生賞での勝ちっぷりからも世代上位の決め手を持っていることは確かです。その弥生賞が今回と同じ休み明けだったことを考えれば、フレッシュな状態の方がいいのかも、と思わせますし、改めて実力を見直したいですね」

福田「中竹師も“見てわかるように、馬の格好が大人になった。以前よりカイ食いが良くなっているし、トモに力強さが加わって、ダクの出からシャキっとしているんだ。レースで成長した姿をお見せしますよ”と、かなり色気を持ってたで。個人的には半信半疑の部分が残っとるけど…」

持木「僕はべストアプローチに期待します。ダービーは向正面で外に出すことができず、位置取りが悪くなったのが痛かったものでしたし、着順ほどの力差があったとは思えませんね。その春の時点でも本当に良くなるのは秋かな、という印象を受けましたし、その期待通りにひと夏越しての成長を見せているのであれば、狙ってみる手です」

べストアプローチは、9月に入ってから状態も右肩上がりになっていますね。まだ“これなら”というレベルではないですが、さっきも触れた17日の坂路ではオールカマーに出走するステファノスよりも手応えは楽で、軽さも出ていましたね。力を出せる仕上りにはあると思います」

加茂「デビュー以来、大きく崩れたのは、若さを見せた朝日杯FSだけというダンビュライトやけど、6着のダービーにしても苦手なキレ味勝負で自身も33秒8の上がりを使ったんやったら評価できますわ。現時点の賞金では菊花賞出走も厳しいだけに、陣営も叩き台ではなくしっかりと仕上げているはず。鞍上の腕にも期待したいところや」

瀬古「そのダンビュライトのダービーについては、陣営も“絶好に思えた1番枠が結果的に裏目に出た。ポケットに入って動くに動けなかった”と、力負けではないことをアピールしています。秋緒戦を迎えて“ひと夏越しての成長”を強調する音無師ですが、これは担当の濱田助手も同意見で“数字が示す通り、春よりも調教で動けるようになった。体のシルエットはそう変わっていないのに体重が増えているのは、付くべきところに筋肉が付いたんだと思う。パワーアップしたことで、ラストにズバッと弾けてくれないかな”と、楽しみな様子でした」

デスク「勝ち馬を除けばダービー組で最先着のマイスタイルは、どうなの?」

福田「昆師は“夏をうまく越して中身がしっかりしてきた。馬体重はほとんど変わらないが、ユルさが解消して芯が入ってきた感じ。ダービー4着で能力は証明できたと思うし、当然それ以上のパフォーマンスを期待している”とのことやけど、ダービーがペースに恵まれたことも確かやと思うし…」

那谷「春は池江寿厩舎のエースとしてクラシックに臨むはずだったサトノアーサーだけど、きさらぎ賞、毎日杯と勝ち損ねて、一本に絞って挑んだダービーでも折り合い重視のあまり後方から運んで末脚が不発。展開が不向きだったことは確かだけど、個人的には距離かなとも思えたし、おそらくマイルから2000mがベストなんじゃないかな。ただ、同じ2400mでも神戸新聞杯はスローの瞬発力勝負になることが多いし、そうなれば距離適性をそう問う必要はないよ。毎日杯では皐月賞馬と互角のレースをしているんだし、ダービーは何度VTRを見返してもルメール騎手が巧く乗り過ぎている感じを受けるから、能力差で逆転できないほどの勝負付けが済んだとは思えないんだよな」

デスク「あとは、ダービー組以外で可能性があるとすれば、という話になるが」

目黒アダムバローズは、球節を骨折してクリーニング手術明けとなりますが“皐月賞のレース中に骨折していたみたい。手術は無事に終わったし、その後の調整も順調。馬体も休養前と一緒くらいだし、仕上がりは悪くない”と、角田師は一応の態勢は整っていることを強調してました。ただ、春はオープン特別を2連勝していますが“重賞となると甘くないよ。勝った時も適度に上がりを要す馬場になってくれて、この馬の持ち味を発揮できたと思うし、そういう馬場になればいいけどね。瞬発力勝負になると分が悪いんじゃないか”と師は慎重な評価でしたね」

那谷「夏に札幌で一叩きしたアドマイヤウイナーは、青葉賞で勝ったアドミラブルからはコンマ6秒差で、仮にダービーに出走できていて同馬とコンマ6秒差なら12着に相当するレベルだな。もちろん机上の計算に過ぎないし、そもそも青葉賞とダービーではペースが全く違うけど、前走のレースぶりを見てもキレ味不足は否めないよ。父ワークフォース、母の父ダンスインザダークならさもありなん、と言ったところで、上位争いまではちょっと厳しそうだな」

木谷「先週はノリさん騎乗のミッキースワローが皐月賞馬を撃破とくれば、今週はマイスタイルでダービー馬を撃破、という筋書きはどうでしょうかね。この世代で一番強かったのはアルアインでもレイデオロでもなく“ノリさん”だった説を僕は提唱しておきます」

デスク「俺は前走の時点で“神戸新聞杯はキセキで穴狙い”と決めてたんだが、穴狙いも何も、こんなに人気になるとは…。ただ、データで示せるわけではないが、先週のセントライト記念もそうならなかったように、“ルメールとデムーロが人気馬同士でワンツー”という決着は意外と少ない気がするんだよ。ここはルメールの方に消えてもらったら、ちょっと穴になるかな?」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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