武豊が描くリアルとゲームの競馬の架け橋 「競馬と人との距離を縮めてくれる」
新作の競馬SLGスマホアプリ『ダービーストーリーズ』の発表イベントにゲスト出演した武豊騎手にインタビュー 【写真:中原義史】
イベント後の武豊騎手にスポーツナビが単独インタビュー。『ダービーストーリーズ』をはじめとした競馬ゲームへの思い、秋競馬への意気込みを聞いた。
競馬ゲームができるのはすごくありがたいこと
新作の競馬ゲームがリリースされることに「競馬界としても非常にありがたい」と大歓迎の武豊騎手 【写真:中原義史】
実は子供のときからそれほどゲームはやってこなかったんですが、今回、この『ダービーストーリーズ』のお話や説明をしていただいたときに、やはり競馬にとって競馬ゲームができるということはすごくありがたいことだと思いましたし、競馬と人との距離を縮めてくれますからね。実際に今までも色々な競馬ゲームが出ていたと思いますが、初対面の人でも「競馬はそれほど詳しくないけど、競馬ゲームをよくやっていました」という話を聞いたり、著名人の方でも「競馬が好きなんです」と話を伺って、「何がきっかけですか?」と聞くと「競馬ゲームなんです」という方も非常に多いんですよ。今回新たに競馬ゲームができて、しかも発表会に声をかけていただいて、今日をすごく楽しみにしていました。
――これまでも競馬ゲームがブームになって、相乗効果で実際の競馬の人気も高まるということがあったと思います。
そうして競馬ファンになった人も多いと思いますね。実際、僕の後輩でもゲームがきっかけで競馬が好きになってジョッキーになりたいと思ったと、そういうジョッキーもいますからね。それに、馬主さんになりたいと思っても実際になれる人はごく一部だと思いますし、ましてや調教師さんになったりジョッキーになったりというのは妄想の世界だと思うんですよね。
――はい、我々にとっては狭き門どころか、まったくの別世界です(笑)。
それがゲームを通じて競馬の世界に参加できるわけですからね。僕たち競馬関係者にとっても非常にありがたいことですよね。
――『ダービーストーリーズ』のゲーム映像はご覧になりましたか?
はい、レース映像などは本当に実写みたいで驚きましたね。あまりにも鮮明というか、リアルで。コーナーの形もしっかり再現されているなと思いました。
――もし武騎手自身が調教師として競走馬を育成するとしたら、どのような馬を育てますか?
調教師さんが育てられた馬に乗り続けてきたので、ちょっとピンと来ないですね(笑)。でも、やはりイメージするとしたら、過去に自分が乗った名馬同士の子供を育てて、自分なりのやってみたい調教をしてみたいですね。1頭、1頭の馬の性格や血統の個性があるので、そういうところを自分の考えでできればいいなと思います。そうしたことがゲームだと僕だけじゃなくて誰でもできますし、ダービーといったレースに勝つ感動を短い時間で味わえるんですよね。
――『ダービーストーリーズ』は10月リリース予定ということで、実際の競馬でもGIシリーズ真っ盛りの時期だと思います。この『ダービーストーリーズ』をきっかけにたくさんのファンが増えるといいですね。では、改めて『ダービーストーリーズ』の魅力を教えてください。
僕はジョッキーなんですが、皆さんと一緒に同じ目線でこの競馬ゲーム『ダービーストーリーズ』を楽しめるのかなと思うとワクワクします。そして、きっとこういうゲームをきっかけに、実際の競馬を好きになる方や興味を持ってくださる方がたくさんいらっしゃると思うので、いっしょに競馬を盛り上げていければいいなと思いますね。実際の競馬場にもどんどん足を運んでほしいと思います。