本田「いろいろなものを取り戻さないと」 最終予選 サウジアラビア戦後のコメント

スポーツナビ

前半のみの出場となった本田(右)は「いろいろなものを取り戻していかないと」と試合後危機感をあらわにした 【高須力】

 サッカー日本代表は5日(現地時間)、サウジアラビア・ジッダのキングアブドゥラー・スポーツシティスタジアムでワールドカップ(W杯)アジア最終予選のサウジアラビア戦に臨み、0−1で敗戦。日本はすでにW杯本大会出場を決めていたものの、予選ラストマッチを勝利で飾ることはできなかった。

 この結果、サウジアラビアがグループBの2位となり、W杯本大会への切符をつかんだ。3位のオーストラリアはシリアとのプレーオフに進む。

 この試合でキャプテンマークを巻いて先発出場した本田圭佑は、「難しい試合だった」と切り出すと「サウジの方がいいサッカーをしていたということ」と試合を総括。前半のみの出場となった自身のパフォーマンスについては、「全然ダメ」「いろいろなものを代表は取り戻していかないといけない」と危機感をあらわにした。また、後半22分に途中交代となった岡崎慎司は、「(ゴールを)取れなかったので、チームを助けることができなかった」と悔しさを口にした。

本田圭佑(パチューカ/メキシコ)

「プレーの組み立て方に課題があった」

(前半だけで交代となったが)まあ難しい試合だったな、というふうに思っています。もう少しビッグチャンスをクリエートできればよかったのですが。(寄せられて取られたりと、らしくないプレーだったが)そうですね。感覚的なものかなと思いますし、ああいうところはやはり取り戻していかないといけないと思います。

(シュートよりもパスを選択した場面もあったが)シュートを打たないといけない場面があったとは思わないので、そのへんはあんまり。どちらかというと、その手前のプレーの組み立ての方が課題があったかなと感じています。(右の酒井宏樹との組み立ては)まあ全然ダメですね。何を言っても言い訳になるので、はい。もう、ダメやったという結果しか残らない。いろいろなものを代表は取り戻していかないといけないかな、というふうに思います。

(ポジションに関して監督と話をした?)そうですね。話すところは話をして、監督も分かっていないわけではないと思うので。(出場は前半だけという話?)はい。ミーティングでたぶん前半だけでいくと。コンディションのことをまだ心配してくれている、という説明を受けました。

(ロシアW杯へ向けて今日の試合から導き出せたことは)うーん、そうですね。事実として、サウジの方がいいサッカーをしていたということだと思うので。オーストラリア戦も主力が何人か出ていないところも無視できないと思います。やはり結果だけでは判断できない部分があると思うので。何よりもW杯に出るということをとにかく結果として残せた。1回振り出しに戻して、日本代表がどういった形でロシアW杯へ向かうべきなのか、それを考えないといけないかなと思います。

岡崎慎司(レスター/イングランド)

「引かれた時に攻撃が雑になる」

(残念な試合だったが)そうですね。勝ちにいったし、最初から自分たちのプラン通りにもいけていたのですが、やっぱり決めるところで決めないと。先に先制されると、引かれた時には自分たちの攻撃が雑になるし、途中からは暑さもあって前にいけず、攻撃でのクオリティーを発揮することができなかったと思います。個人的にはゴールを取れればOKだと思うし、取れなかったのでチームを助けることができなかったと思う。暑い中で3回くらいチャンスがあったので、それを決めるというのが自分の最大の目標だったので、今日に関してはそれだけだったかなと思います。

(求められていたプレーは)落とした後にどう裏に抜けるかとか、そういうことを考えていました。一発抜けられそうな場面もあったし、出ればチャンスになりそうな場面もあった。勝てなかったのでやっぱり悔しさはありますし、(W杯への出場が)決まっていてよかったなとホッとしている部分もある。自分たちの課題もいっぱい出たと思うし、何とも言えないゲームだったかなと思います。

(課題は攻撃の形?)引いた相手に対して(の攻撃)は2次予選からずっと課題ではあったと思うのですが、自分たちが引いて守っている時はいいサッカーができていると思います。オーストラリア戦の時もそうだと思うのですが、相手が1−0になった時の回し方が、何となく回してサイドに追いやられてという形が多くなっていると思う。コンディションも暑い中、前にいくのがなかなかできない。ロシアW杯でも相手が引いて守ってくるチームもあると思うので、今後はそういう課題もあると思います。

 チームの課題を挙げればいっぱいあると思いますけれど、個人的にはチームに帰ってまた点を取るということだけにフォーカスして考えたい。あのヘディングが入っていればそれでOKだったと思うし、トラップしてかわした時もシュート打つチャンスでボールが止まって、ちょっと予想していなかった動きだったのでバランスを崩したというのもある。3本くらいシュートを打っていたので、どれか1つ入れなければいけないとは思います。

山口蛍(セレッソ大阪)

山口は「うまく前からハメにいけなかった」と、狙い通りの試合運びができなかったことを悔やんだ 【高須力】

「うまく前からハメにいけなかった」

(失点シーンの少し前からラインが下がっていた?)あのシーンだけではなくて、試合を通してサウジが後ろからつないできていたのをうまく前からハメにいけなくて、相手にずっと(ボールを)持たれたままズルズル下がってくるというのがずっと続いていたと思います。失点のシーンも真ん中に相当人がいて、プレスにいってもはがされて、相手の方が数も多かったし、そこにうまく対応できなかったなと思います。

(予選を突破するにあたっていろいろなやり方に対応したが)やってきて成功したことは引き続きやればいいと思います。今日はオーストラリア戦でみんなで走って戦ってアウェーに来たので、やっぱりしんどい時もあるかなと。自分たちのリズムに持ってこれないことは今だけではなくて、アウェー含めてけっこうあったかなと思います。

長友佑都(インテル/イタリア)

「一瞬たりとも気が抜けない勝負は続く」とインテル、日本代表両方での競争激化に気を引き締めていた長友(中央) 【高須力】

「一瞬たりとも気が抜けない勝負は続く」

(前線で時間を作れない?)なかなか難しい部分はありましたね。オカ(岡崎)もちょっと孤立していたので。(本田)圭佑や(原口)元気がすごい守備を頑張ってくれて下がってきた分、岡崎が孤立してしまう場面がたくさんあった。そこをチームとしてどうするべきかというのは、もうちょっと圭佑とか元気とかを攻撃に意識を持っていく体力を残せるような守備を僕らサイドバックがもっとやっていかなければいけないんじゃないかなと感じています。

(本田が前半だけの出場で、ボールを失ったりとらしくないプレーが目に付いたが)試合勘はやっぱり大事だと思うし、フィジカルコンディションっていうのはやっぱり試合に出ないと養われないと思います。圭佑もけがをして、オフも挟んで長い間サッカーをやっていなかったので。今後また(チームに)帰って、フィジカルコンディションを上げていくと思います。

(そうすれば以前のような存在感を出せる?)もちろん、もちろん。誰が出てもパフォーマンスは発揮できないといけないですし、圭佑ばっかりに頼ってもダメだし、途中から出た浅野とか久保とかも試合を決められるような選手になってもらわないといけないとは思いますが。

(長友世代はまだまだ?)もちろん頑張りますよ。こうやって若手が出てきて、刺激もガンガンもらっているので。代表でも頑張らないといけないですけれど、インテルに帰ってももっと厳しい競争があるので、一瞬たりとも気が抜けない勝負は続きます。

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