【RIZIN】メインの堀口と所が前日計量パス ともにイベントを盛り上げることを誓う

長谷川亮

決戦を翌日に控えた堀口(左)と所。高ぶる感情は見せず、静かに闘志を燃やす 【スポーツナビ】

 開催を明日に控えた「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント 1st ROUND ―夏の陣―」(30日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の大会前日計量が29日、都内・ホテルで実施された。

 今大会から年末の決勝へ向け「RIZINバンタム級(61キロ)トーナメント」がスタートするが、メインイベントを飾るのはその1回戦にして注目の大一番、堀口恭司vs.所英男。UFCでフライ級王座にあと1歩まで迫った堀口と、HERO'S、DREAM、RIZINと日本総合格闘技の大舞台を渡り歩いてきたレジェンド所がいよいよ激突となる。

 決戦を前に堀口は60.85キロ、所は60.7キロと両者は規定体重をクリア。試合前も緊張しないという堀口はいつも通り落ち着いた様子で、強者・堀口を前に対戦決定時は弱気な発言も見られた所だが、この日はすでに腹を決めているか、こちらも引き締まった表情だった。

 公開制で行われた計量の最後でファンから促されマイクを持った2人は、「明日はここにいる選手みんなで盛り上がるイベントにしたいと思うので声援をよろしくお願いします」(堀口)、「明日はファイト・ロック・フェスティバルの名の通りアツい大会になると思いますので応援よろしくお願いします」(所)とともに言葉少なだったが、どちらもメインイベンターらしく大会全体の盛り上がりに言及してあいさつした。
 同じくトーナメント1回戦を争う大塚隆史(DEEPバンタム級王者、61キロ)とアンソニー・バーチャック(米国、61キロ)、石橋佳太(修斗環太平洋王者、60.9キロ)とカリッド・タハ(ドイツ、60.95キロ)、4選手も計量をクリア。激闘宣言の石橋にバーチャックのコメントにいらつきを隠さない大塚と、こちらもメイン同様熱闘を予感させた。

タレント・野沢直子の長女で明日デビュー戦を迎える真珠・野沢オークライヤーは計量をパス 【スポーツナビ】

 タレント・野沢直子の長女で明日デビュー戦を迎える真珠・野沢オークライヤー(米国)は57キロの契約体重を56.2キロでクリア。21日の公開練習ではロングスパッツ姿であったが、この日はファイトショーツで露出をし、手足の長さが際立った。

 対するムエタイをベースとするシーナ・スター(米国)はDCコミックスのキャラクターであるハーレイ・クインのふん装で登場。バットを手に迫力を醸し出したが、計量後は真珠と互いに礼をし、両手で握手を交わして健闘を誓い合った。

KINGレイナ(左)に飴をあげるという挑発をするタパ 【スポーツナビ】

 女子3試合が行われる明日の大会では、真珠vs.シーナ戦以外も注目のカードが並ぶ。87.95キロのレディー・タパ(トンガ)と体重差を超えた一戦(88キロ契約)に臨むKINGレイナ(日本、74.55キロ)はタパとマネジャーである夫から贈られたアメを渋々受け取ったものの、計量後もマネージャーから挑発とも取れるからかいを執ように受けたため「ムカつく」とその感情を隠さない。

ギャビ(左)とガグロエヴァが試合前から視殺戦 【スポーツナビ】

 大会最重量の120キロ契約戦に臨むギャビ・ガルシア(ブラジル、111.8キロ)は対戦相手のオクサナ・ガグロエヴァ(ロシア、117.9キロ)に自ら顔を近づけてにらみつけ、大会前日から飲んで掛からんとするかのように威圧していた。

大胆な赤いビキニで登場した山本美憂 【スポーツナビ】

 またキャシー・ロブ(米国、48.95キロ)との一戦(49キロ契約)でMMA初勝利を目指す山本美憂(日本、48.85キロ)は大胆な赤のビキニで登場し場内を沸かせた。

天心(左)が100グラム上回るが、体の厚みは紀左衛門。ミックスルールの決着は何ラウンド目におとずれるか 【スポーツナビ】

 大会第7試合では那須川天心vs.才賀紀左衛門、注目の一戦が1ラウンド目はキック、2ラウンド目はMMAのミックスルールで行われる。試合は57キロ契約で那須川が57キロジャスト、才賀56.9キロで両者ともにこれをクリアした。

 計量は那須川が100グラム上回る結果となったが、両者が並ぶと才賀がMMA向きと思われる体の厚みを感じさせる。那須川はMMAルールに持ち込ませず短期決着を予告するが、対する才賀も寝技に持ち込めば自分のものと自信を見せる。1ラウンドでの決着となるか、あるいはMMAの2ラウンドまでもつれ込むのか。

アリアックバリとキングが試合前から大乱闘。収束がつかず引き離された 【スポーツナビ】

 またセミファイナル(120キロ契約)で対戦するアミール・アリアックバリ(イラン、113.75キロ)とタイラー・キング(アメリカ、108.1キロ)の計量では乱闘がぼっ発。SNSなどによるタイラーの挑発に怒りをためていたアリアックバリは計量直後から突っかかっていき、これにタイラーも応じたためレフェリーや関係者が間に入る大混乱の事態に。

 結局両者のエキサイトが収まらないことからそろっての写真撮影は中止となり、荒れ模様のまま明日の対決を待つ形となった。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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