【UFC】女子バンタム級の風景を壊したヌネス 再戦を制し、新時代を切り開けるか?
「UFC 213」のメインイベントでは王者アマンダ・ヌネス(ブラジル)と挑戦者ワレンチナ・シェフチェンコ(キルギス)によるUFC女子バンタム級タイトルマッチが行われる 【Getty Images】
前回はヌネス勝利も、スタミナに課題を残す
この試合で初めてフルラウンドを戦い抜いたと明かすヌネスはサウスポーとの対戦も初めてだったとし、「今後の参考になる試合だった」と語っている。
ヌネスは2014年のキャット・ジンガノ(米国)戦でも、序盤の猛攻をしのがれた後、スタミナが切れて逆転負けを喫しており、このことから「序盤の強さは随一だが、やがてガス欠を起こす選手」という評判が定着してしまっている。ヌネスはその後、ミーシャ・テイト(UFC 200)、ロンダ・ラウジー(UFC 207)というレジェンドを連続で下したわけだが、いずれも短い時間でフィニッシュしてしまったため、強さが際立った一方で、課題のスタミナ不足が改善されたのかどうかはいまだに証明されていない。
女王攻略に自信を見せるシェフチェンコ
そんなシェフチェンコは「前回の試合は時間が足りなくてヌネスをフィニッシュできなかった。あと1分あれば、結果は違っていた」と振り返りつつも、「今の私なら全く違う戦い方をする。前回の続きのような試合にはならない。私はコーチと、いろいろな面からヌネスを研究していて、戦略も練ってあるし、技術も磨いてある」と女王攻略に自信を見せる。
ベストファイターを証明し、ヌネス時代を作り出す
ホリー・ホルム、ジュリアナ・ペーニャを下して、実力でヌネスへの雪辱戦の権利を得たシェフチェンコは、「私はこれまでの格闘家人生のすべてを今回の準備に費やしてきた」と必勝を期す。テイトとラウジーを連破し、女子バンタム級の風景を塗り替えても、知名度や注目度ではまだまだ及んでいないことを自覚しているヌネスは、「これからも自分の力を証明し続けないといけない。みなさんから本物だと認めてもらうのは簡単なことではないし、時間がかかることだけれど、いつか、私こそがベストファイターだと思ってもらえるようにしていく」と試合への決意を語る。
女子バンタム級トップ同士の実力者対決、今回は逃げも隠れもできない5ラウンド戦での決着戦となる。