GI馬セイウンコウセイ56キロは反則? 夏競馬開幕! 函館スプリントSを激論

競馬専門紙「優馬」

注目の3歳勢に 伏兵たちも虎視眈々

今年の3歳最有力は牝馬のジューヌエコール(緑帽)(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「ただ、昨年は3歳馬がワンツーを決めたレースなんだよな」

打越「ほとんどが古馬と初対決となるわけだけど、牡馬が52キロ、牝馬で50キロという斤量の恩恵は大きいよ。加えて底力を問われない開幕週のスピード勝負なら、3歳馬が十分に戦えるわけだ。ただ、昨年の勝ち馬ソルヴェイグにしても、2着シュウジにしても、GIIクラスで勝ち負けの実績があった馬なんだよ。その点で、デビューからの3連勝でデイリー杯2歳Sを制したジューヌエコールには、その資格が十分あると見ていいだろうな」

三代川ジューヌエコールは、阪神JFも桜花賞も前半で掛かり通しで直線伸びを欠く、という競馬でしたから、初の1200m戦もプラスに働く可能性が高いですよね」

目黒「確かに今回は1200mがポイントで、“初めてですが、あまり距離を意識せずにこの馬のリズム重視で競馬をしてもらうつもり”と安田翔師は話してましたね。同じ桜花賞大敗から臨んで勝った昨年のソルヴェイグとイメージも被りますよね。あと、毎晩のように僕たちは函館の美味しいモノを堪能してますが、北村友騎手は“函館に来てから1回も夕食は食べてません”という過酷な減量調整で50キロに騎乗します。水曜の朝にはちょっと心配になるくらいゲッソリとしていましたが、金曜の朝には“バッチリです”と顔つき、目つきも普段とは違う雰囲気。いつもよりさらに感覚が研ぎ澄まされていそうですよ」

デスク「函館へ行っても美味しいものが食えないとは。俺もジョッキーにならなくて良かったと、つくづく思うな」

木谷「ならなくてって、それ以前に適性の問題がデスクにはあると思いますが、ジューヌエコールは、デイリー杯2歳Sのレースぶりに小回り適性も感じましたね。敗れたマイルGIの2戦は置いておいて、1400mだった2走前のフィリーズRは不利が痛かったですし、血統的にも短距離&洋芝は合うと思いますよ 」

デスク「あ、そうか。ローカル重賞での木谷は、予想スタッフとして“別馬”になるんだったな」

落合「もう一頭の3歳馬、レヴァンテライオンも、函館2歳S勝ちのコース巧者という点でも、是非とも押さえるべきだよな」

清野「函館巧者というのなら、季節外れのクリスマスですよね。何せ4戦して3勝、3着1回という無類の函館好きですが、その一度の敗戦が3年前のこのレースなんですよ。ただ、3着とはいえ、クビ+アタマ差でタイム差がなかったものですし、その後に骨折で1年以上のブランクを経て復活してきましたが、3年前より馬体も30キロ近く増えて成長も示してますからね。GIで馬場も悪かった前走の大敗には目をつぶって、リフレッシュされて大好きな函館だったら、狙って損はないはずです」

板子「陣営も、前走は相手が強かったこと以上に、馬場を敗因に上げてましたね。美浦でしっかりと仕上げてきただけに、最終追いは反応を確かめる程度でしたが、軽快な動きが目に付きました。“直線に坂があるコースとないコースでは、直線の伸びが違う”というタイプでもありますし、立ち回りひとつでチャンスはありますね」

木谷「別馬の僕は、キングハートを狙ってみます。オープンに上がったここ2戦が強い内容でしたし、走破時計も十分すぎるほど速いものでした。2走前にクビ差先着を許したフィドゥーシアは恐らく今年のアイビスSDを勝つと思うので力関係も問題ないです。13頭立てとはいえ、有力馬が軒並み外枠を引いた中で3番枠からロスなく進めるのも良いですね」

山崎「実績で見劣るとはいえ“力を付けているし、輸送もクリアできて変わらず順調”と、陣営は結構色気を持っている様子です。これまた鍵となる初コースは“洋芝適性があるかどうかは、やってみないと…”とのことでしたが、道悪巧者なので力の要る馬場自体は合うかもしれませんね」

小桧山キングハートの中谷騎手は“セイウンコウセイは強いけど、それ以外となら”と。戦法については“前残りになったら仕方ないけど…”って言ってたんだが、平均ペースになるより“ド・スロー”になった方がハマるタイプなんだよな」

目黒「あと、ダートからの転戦で人気的にも盲点となっているエイシンブルズアイですが、オーシャンSを勝って高松宮記念でも5着というのは昨年の話で、遠い昔のことではないですからね。初の函館でも注意すべきですよ」

板子「9歳馬のエポワスも、メンバー構成や洋芝適性の高さを考えればチャンスは十分にあると言えます。前走にしても、雨で湿った馬場が向いたことは確かですが、着差以上の完勝で、年齢的な衰えを感じさせませんでしたからね」

デスク「やっぱり、信頼すべきは北海道では“別馬”のブランボヌールかな。これまた“別馬”の木谷の予想に乗ってみようかと、ほんの少しは考えたけど、乗ったら乗ったでアレだから…」

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競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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