リーガ優勝はレアル・マドリーの手中に 5年ぶりの戴冠か、バルセロナの逆転か
最終節の相手はマドリディスタのアイドル率いるマラガ
レアル・マドリーの最終節の相手は、マドリディスタのアイドルであるミチェル監督率いるマラガだ 【Getty Images】
それでも今季のホーム最終戦となる彼らが地元ファンに良いイメージを残すべくモチベーションを高めてきた場合、レアル・マドリーを苦しめるだけの力が十分にあることも確かだった。しかもこの試合は3シーズンチームを率いたエドゥアルド・ベリッソ監督にとって、地元ファンの前で指揮する最後のビッグゲームとなる可能性があった。彼はサンパオリが退任した後にセビージャを率いる後任候補の筆頭と見られているからだ。
予想通り、セルタはモチベーション十分にこの一戦に臨んだものの、シーズンを通してほぼ常に首位の座を維持してきたレアル・マドリーは再びプレー内容、決定力の双方でレベルの違いを見せつけた。この勝利により2位バルセロナと勝ち点3差の首位に立ったレアル・マドリーは、最終節を引き分け以上で終えれば自力での優勝が決まることになる。対戦するのは1980年代後半に活躍した「キンタ・デル・ブイトレ」の1人であり、マドリディスタのアイドルであるミチェルことミゲル・ゴンサレス監督率いるマラガだ。
万が一タイトルを逃すことがあれば……
今季は安定したパフォーマンスを保ってきたレアル・マドリー。5年ぶりのリーガ優勝は手中にある 【写真:ロイター/アフロ】
ベルナベウのエル・クラシコでは終了直前に失点を喫し、バルセロナに希望を与える勝利をプレゼントしてしまったものの、レアル・マドリーは今季を通してリーガの優勝争いをコントロールしてきた。
どのライバルよりも安定したパフォーマンスを保ってきただけに、万が一タイトルを逃すことがあれば、そのショックは計り知れない。それこそ2年連続でホルヘ・バルダーノ率いるテネリフェとの最終節に敗れ、宿敵バルセロナに逆転優勝を許した90年代前半の“失態”を上回るトラウマとなりかねないだろう。
なにせ今回レアル・マドリーが手にしているのは、2012年以来5年ぶり、過去10年でもわずか3度目のリーガタイトル獲得のチャンスなのだから。
(翻訳:工藤拓)