“大和撫子”ヴィブロスが歓喜の勝利! ドバイワールドカップデー回顧

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ドバイワールドC、アロゲートが見せた驚愕の走り

ドバイワールドカップ、日本馬最先着は5着の武豊騎乗アウォーディー 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 メーンのG1ドバイワールドC(ダート2000m)にはアポロケンタッキー(牡5歳、栗東・山内研二厩舎)、アウォーディー(牡7歳、栗東・松永幹夫厩舎)、ゴールドドリーム(牡4歳、栗東・平田修厩舎)、ラニ(牡4歳、栗東・松永幹夫厩舎)の4頭が、昨年のワールドベストレースホースランキングでトップの座についたアロゲートに挑んだが、5番手から5着に粘ったアウォーディーを最高に、最後方から追い上げたラニが8着、アポロケンタッキーが後方のインコースでレースを進めて9着、ゴールドドリームは14着でレースを終えた。

ムーア騎乗のラニは、ドバイワールドカップで8着 【photo by Tomoya Moriuchi】

 そして、そのG1ドバイワールドCに優勝したのは、戦前から最有力馬として名前が挙がっていたアロゲート。ただし、そのレースの内容は誰もが想像だにしなかったであろう驚くべきものだった。
 これまで逃げるか、好位から抜け出して連勝を続けていたアロゲートは、スタートで両脇の馬に挟まれて最後方からの競馬を強いられ、バックストレッチでもまだ12番手という危機的状況は変わらず、もはや万事休すと思われた。それでも、3コーナーから馬場の外目を回って前を行く馬たちを次々に捉えて行き、ラスト200m付近でガンランナーを交わして遂に先頭へ立つと、最後はまだ余裕がある手応えのまま2着ガンランナーに2馬身1/4差をつける完勝だった。

ドバイワールドカップはアロゲートが貫禄の優勝! 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 アロゲートは昨年4月にデビューして、これで4つのG1勝ちを含む8戦7勝。この勝利で収得賞金が1708万4600ドル(約18億9600万円)となり、カリフォルニアクロームが27戦かけてつくった北米調教馬の歴代最高収得賞金額(1475万2650ドル)をあっさりと更新した。B.バファート調教師は、前走G1ペガサスワールドCを前に、「今年の最大目標はBCクラシックの連覇」と語っており、米国へ帰国した後は11月にデルマー競馬場で行われるブリーダーズカップに向けてローテーションが組まれることになりそうだ。

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