日大三・金成、履正社・安田は好調維持 甲子園練習から探る選抜注目校&選手
17日の練習試合で高校通算49号となる本塁打を放った履正社・安田。日大三との大一番に向け、状態は良さそうだ 【写真は共同】
初日の好カードが大会の流れ決める
日大三は主砲の金成麗生(3年)が甲子園練習でのフリー打撃で本塁打を放つなど抜群のパフォーマンスを見せ、エース・櫻井周斗(3年)も好調をアピールした。
対する履正社は、17日に行われた鳥羽(京都)との練習試合で4番・若林将平(3年)が5安打を放ち、3番・安田尚憲(3年)も最終打席に高校通算49号となる特大本塁打。「最後の最後にホームランを打てて、良い感触で終わることができた」と安田は笑顔を見せる。直前の状態は好調のようだ。
両チームとも打力があるだけに、ディフェンス面がカギになる。特に投手の出来が注目で、日大三の小倉全由監督、履正社の岡田龍生監督が何点勝負と見るのかがポイントになってきそう。大会全体の流れを決める初日のゲーム。日曜日ということもありスタンドは満員が確実で、両チームによる熱戦が見られそうだ。
清宮らに挑む明徳義塾の自信
今大会の組み合わせ表。右半分に神宮出場校が固まった 【スポーツナビ】
一つ目は福井工大福井(福井)対仙台育英(宮城)。東北大会を制した仙台育英は、エース・長谷川拓帆(3年)の公式戦防御率0.89が光る。気がかりはリリーフ投手を務める主将の西巻賢二(3年)で、右肘に違和感があり甲子園練習まで実戦に登板していないことを明かした。本人も「大丈夫」と話し、佐々木順一朗監督も「間に合う」と心配していないが、気温が低くなる日もあり、試合当日の状態に注目したい。
二つ目の対決が、神宮大会準優勝の早稲田実(東京)と四国王者・明徳義塾(高知)の一戦。
昨夏準決勝で敗れた後から「新チームには自信をもっている」旨の発言をしていた明徳義塾・馬淵史郎監督。早稲田実と初戦で対決することに苦笑いしながらも、「勝っていくと選手層や疲労などが出てくるが、初戦は実力差が出にくい」と抽選後にコメント。清宮幸太郎(3年)、野村大樹(2年)との対決に注目が集まるエース左腕・北本佑斗(3年)も「3、4番は警戒する。でも、冬にコントロールを磨いてきた。勝負したい」と自信を見せた。
一方、甲子園練習でのフリー打撃でライトスタンドへ推定125メートル弾を放った早稲田実の清宮は、「チームのために打点を稼ぐ打撃をしたい」と試合を心待ちにしている。順調に日程が進めば23日午前11時30分に試合開始。同時間帯に行われるWBC決勝戦をしのぐ戦いになりそうな予感だ。
春連覇目指す智弁学園にサプライズ!?
本来は遊撃手の智弁学園・太田(写真右)だが、甲子園練習では投球練習も行った 【写真は共同】
甲子園練習ではエースの松本竜也(3年)、左腕・岩井文飛(3年)の二枚看板以外に、本来は遊撃手の太田英毅(3年)も投球練習を披露。「2月くらいに小坂将商監督に言われて投球練習をするようになりました。僕が投げたら去年の先輩も驚くと思うし、自分でも驚く」と笑ったが、展開次第では本当に登板があるかもしれない。「上から投げたらただの打撃投手なので」とサイドスローからキレの良い球を投げる。サプライズ登板はあるのだろうか。
夏春連覇を狙う作新学院(栃木)は、添田真聖主将(3年)が開会式で選手宣誓を行う。「言葉は決まりました。自分の伝えたいことを言えれば」と笑顔を見せた。まずは主将の宣誓でチームに勢いをつけたいところだ。
智弁学園、作新学院、そして国体と神宮を制した履正社。昨年の全国タイトルを取ったチームが顔をそろえたセンバツ。頂点に立つのはどのチームか。
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